【シナリオライター必須スキル】演出方法の指定について
シナリオライターは、ただシナリオを書けば良いわけではありません。
どこで、何を、どのようにしてゲーム素材を使うのか指示する必要があります。
「未経験者には必要のない知識では?」と思うかもしれませんが、それは違います。
その理由も含めて、この記事では演出の指定方法について解説。
最後までしっかり読んで、あなたの採用可能性をグッと上げましょう。
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♢この記事を書いた人:さーくん♢
シナリオライターとしてゲーム開発(PC/ソシャゲ)に20作以上携わる。
現在はクリエイター向けマーケティング支援を実施。
マーケティング支援の詳細→WEBサイト:Creator Marketing
詳しいプロフィール→自己紹介
1.なぜ未経験者のうちから演出の指定方法を学ぶべきなのか
ゲームシナリオライターは狭き門です。未経験から業界に飛び込もうとすると、ライバルが多いため激しい競争になります。
よって、たとえ1%でも採用してもらえる可能性を上げる努力をしなければいけません。
演出の指定方法について学ぶのも、可能性を上げるための行動の1つです。
少し考えてみてみましょう。もし、あなたが、ライターの採用担当者だとしたらどちらの応募者を選びますか?
・シナリオだけ書ける人
・演出を指定したシナリオを書ける人
間違いなく、シナリオについてよく分かっている後者ですよね。
では、演出の指定方法を学ぶことが大事だと分かったところで本編に入っていきましょう。
1-1.声優への指示
声優への指示と言われても、ピンとこないと思います。
まずは例文を見てみましょう。
//声優様:しみじみと嚙みしめるようなニュアンス
【キャラA】
「久しぶりだな、こんなにゆっくり出来るのは……」
※「//」が何を意味するのか分からない方は↓の記事を読みましょう
参考記事:シナリオの基礎について解説
このように、声優への指示をテキスト上で行う場合があります。要するに注釈を入れるのだと考えてください。
注意点としては、全セリフに指示を出す必要はないということです。
指示を出すのは、セリフだけではどう演じて良いのか分からない場合だと思ってください。
1-2.演出方法の指定
ゲームを作る上で、欠かせないのが演出です。
ゲームシナリオの演出で頻繁に使われる、画面暗転をもとに説明します。
【キャラA】
「……どうして……いつもいつも俺は……」
//画面暗転
またしてもバイトをクビになった。これで四度目だ。
俺はまさしく社会適合者。もうどこにも、居場所などない。
あくまでも一例ですが、このようにキャラクターの心理描写に焦点をあてるときに画面暗転を使うことがあります。
他にもさまざまな演出がありますが、応募作品ではとりあえず画面暗転だけ使えれば問題ありません。
今回はひとまず、ゲーム上の演出はこのようにして指定・指示するということを理解してもらえればと思います。
1-3.ゲーム素材の指定
ゲーム素材とは、効果音、イラスト、立ち絵、BGMなどのことです。
どの素材を使うのかも、基本的にはシナリオライターが決定します。
では、指定方法についてさっそく見ていきましょう。
//効果音:グチャっと何かが潰れる音
【キャラA】
「ああ、もう……! あたしってばホントにどんくさい……!」
床に落ちてしまった卵を見つめながら、ガックリとうなだれる。
このように、どんな効果音を使うのかザックリと伝えるケースもあれば、次のような場合もあります。
//効果音:003(潰れる音)
【キャラA】
「ああ、もう……! あたしってばホントにどんくさい……!」
床に落ちてしまった卵を見つめながら、ガックリとうなだれる。
各素材にはたいてい、番号が割り振られているため、その番号を記載するということになります。
応募する際の提出する作品では、当然ながら番号ではなくザックリ書いて良いです。これは効果音だけではなく、立ち絵、イラスト、BGM等も同じです。つまりザックリで大丈夫です。
2.まとめ
最後に、ここまでの内容をまとめていきます。
〇声優への指示
テキストだけではどう演じて良いのか分からないであろう部分については、声優への指示を入れます。
〇演出の指定
心理描写を強調したいときなど、なにか特別な表現をするときには演出を指定します。
〇ゲーム素材の指定
どんなゲーム素材を使うのかを指示します。未経験者の段階では、効果音、立ち絵、イラスト、BGMを指定するとだけ覚えておけば大丈夫です。
以上になります。
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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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