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【シナリオライター直伝】文章力をアップさせるトレーニング方法

シナリオライターを目指している人が、まずやるべきことは文章力の向上です。ライティングスキルなくして、面白い物語は作れないからです。

しかし、やみくもに文章を書けば良いというわけではなく、正しいトレーニングを積む必要があります。

そこで今回、シナリオライターとしてゲーム開発に携わってきた筆者が実際に行っていたトレーニング方法を紹介します。

あなたのライティングスキルを何倍にも飛躍させるために、この記事をぜひ読んでください。

♢この記事を書いた人:さーくん
シナリオライターとして20作以上のゲーム開発に携わる。
得意ジャンルはラブコメ、日常。
現在はクリエイター向けマーケティング支援を実施。
マーケティング支援の詳細→WEBサイト:Creator Marketing
詳しいプロフィール→自己紹介

1.文章力をアップさせるトレーニング方法

文章力を伸ばすためには、次の3つを重点的に磨く必要があります。

・比喩表現
・セリフ
・地の文

それでは、各項目について1つずつ解説していきましょう。

1-1.比喩表現を磨くトレーニング法

ストーリーをますます盛り上げてくれるのが、比喩表現です。

状況説明、心理描写等、素晴らしい比喩表現を用いることでユーザーを一気に物語の世界に引き込むことができます。

では、上手な比喩を思いつくようにするためにはどうすれば良いのかというと、次のようなトレーニングを行う必要があります。

・本やゲームシナリオを読んだときに「いいな」と思ったものを書き留める
・「雨」というキーワードをもとに比喩表現を何個も作る

上については説明不要かと思いますが、下の項目ついては補足をしておきましょう。

どんな物語でも、必ず一度は雨が降るシーンがあるかと思います。しかし、その雨に対する印象はストーリー展開によってだいぶ異なりますね。

たとえば、大切な誰かを失ったときに降る雨は悲しい印象を強めるでしょう。一方、最愛の人との再開シーンで降る雨には喜ばしい印象を受けるはずです。

このように、雨は、表現次第でさまざまな魅せ方ができるため比喩表現のトレーニングに最適なわけです。

念のため、「雨」に関する比喩として一例を挙げておきます。

・彼の怒りに呼応するがごとく、激しい雷雨が敵陣に襲いかかる
・二人の行く手を阻むようにして、土砂降りの雨が降りそそぐ
・堪えきれなかったように、ぽつり、ぽつりと雨が降りはじめる

1-2.セリフを磨くトレーニング法

セリフの執筆は、比喩表現と同じように一朝一夕で上達するものではありません。やはりトレーニングが必須となります。

どのようなトレーニングが必要になるのかというと、次になります。

・アニメ、ドラマ、映画をとにかく観る
・セリフのみで1つの作品を完成させる、いわゆるボイスドラマ脚本を書く

数多くの作品に触れることで、あなたの引き出しが増えるのは言うまでもありません。しかし、観ているだけでは上達しないためアウトプットする必要があります。そこで、ボイスドラマ脚本を書くわけですね。

「ボイスドラマ脚本の書き方が分からない」という方が大勢いると思いますが、難しく考えなくて大丈夫です。セリフのみで物語を完結させるだけで良いのです。

おそらく、慣れないうちはセリフのみではとても話が繋がっていかないでしょう。上手くいかないときは、手を止めて作品鑑賞に時間をあててください。これを何度も繰り返すうちに、ボイスドラマ脚本が書けるようになります。

ボイスドラマ脚本をすらすらと書けるようになったら、セリフも必ず上達しているはずです。ぜひトライしてみてください。

1-3.地の文を磨くトレーニング法

普段、誰もが当たり前のように文章を作るため、わざわざトレーニングしなくても地の文は書けるでしょう。

しかし、地の文にも当然ながら良し悪しがあります。良い地の文の代表例が、次になります。

・スラスラと内容が入ってくる流れるような文章

読みやすく、分かりやすい文章というのはそう簡単に身に付きません。これもまた、トレーニングが必要になります。

具体的な練習方法は、次になります。

・辞書やネットニュースなどから適当な単語を3つピックアップし、それをもとにストーリー性のある3行の文章を作る

選んだ3つの言葉をもとにストーリー性、すなわち小説やシナリオで使われるような文章を書くというトレーニング方法です。

ためしに、「雨」「空」「傘」という3単語で文章を作ってみます。

雨がやんだ。
雲間から一筋の光が差し込み、私の目の前を照らしていく。
ゆっくりと傘を閉じると、私は、光の差すほうへと歩いていくのだった。

このように、何かの物語の一文を切り取ったような文章を作ります。時間をかけて何度もトレーニングするようにしましょう。

2.まとめ

最後に、ここまでの内容をまとめていきます。

〇比喩表現のトレーニング
・本やゲームシナリオを読んだときに「いいな」と思ったものを書き留める
・「雨」というキーワードをもとに比喩表現をたくさん作る

〇セリフを磨くトレーニング
・アニメ、ドラマ、映画をたくさん観る
・ボイスドラマ脚本を書く

〇地の文を磨くトレーニング
・適当な単語を3つ選び、それをもとにストーリー性のある3行文章を作る

以上になります。

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それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。

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