業務効率化の目的
業務集約を推進する組織に出向が決まった。
具体的な業務内容や方針説明はこれからだが、
自分の心の靄をここに記しておく。
業務効率化の目的とは?
ムリ・ムダ・ムラを解消し、生産性を向上させる。
なんなら日本のGDP貢献というのかもしれない。
私の性格上、
無駄な仕事が大嫌いでマニュアル作りが大好きだから、
結構共感する。
でも、それだけじゃすまされないことに気が付きつつある。
それが漠然と怖い。
だからまずは文字に具体的にしてみる。
業務効率化のその先は?
もともと長時間労働を強いられて、
ワークアンドバランスが崩壊している人にとっては、
業務効率化は願ったり叶ったり。
会社としてもコストが下がり、
社員としても休みが取れてWINWINだ。
しかし、
もともと定時で上がれて丁度良い働きぶりだった人だったり、
仕事しか活躍の場がないと思い込んでいる人だったり、
生活残業を快諾していた人にとっては、
たまったもんじゃない。
生活残業している人はさておき、
そうではない人にとっては、
特段自分に非がない中、
居心地がいい場所を会社都合で剥奪されてしまうわけだから、
面白いはずがない。
WINLOSEだ。
そして、そういう人が生き字引になっている仕事を見える化させて、
その上に立ち業務推進を仕掛ける側の人間が、
業務集約化と効率化を促進するわけだから、
うまくいくはずがない。
成功した場合、
評価されるのは業務推進を仕掛ける側の人間だけで、
協力した側の人間は、どうなるというのか?!
※だったら仕掛ける側にいけばいい、というのでは根本的な解決策にはなっていない。(と最近、気が付いた。)
私は、これまで業務集約化の流れには概ね協力的だった。
でもそれは、自分から面倒な仕事を手放して、
もっと人間らしい創造的な仕事を与えてもらえるだろうという期待があったからだ。
実際に、私は過去に、業務効率化の流れで仕事を手放して、
別の仕事を与えられた。
人事の面倒な社会保険業務からちょっとキラキラする新卒採用や労務の担当に移った。
正直、新卒がそこまで自分の天職だと思えなかったこともあり、
やりがいが爆上がりしたわけではないが、
面倒な仕事を手放せることに賛成していた。
今回は?
正直、業務効率化を成功させた後の未来が描きにくい。
独身時代は、別に、転勤も快諾していたし、
仕事がなくなるなんて心配なかった。
しかし、今は違う。
転勤もできない中、
最寄り事業所の仕事が縮小していく、
それに協力して、
その先に自分のメリットが見出せない。
あえて楽天的に言えば、
ここでちゃんと協力して業務効率化に寄与し、優秀社員と認められれば、フルリモートでもまぁまぁ使える社員としての実績にはなる。
仕事の進め方を観察して、オンラインでプロジェクトマネジメントを学べる。
組織の様子をしっかりみて、リーダーシップを発揮すれば、組織の町医者にもなれるかもしれない。
その後、新しくやりがいを見出せそうな仕事にアサインされる可能性も十分ある。
ただ、そんなにうまい話になるかな?
大量の内勤作業を集約して、
AIや効率化の仕組みを使ってうまいことやろうにも、
結局、人間が手でやるしかない仕事は残る。
例えば、掃除機を吸った後、そのゴミを捨てる作業は残る。
箒と雑巾しかない時代に、掃除機の開発自体は素晴らしいし、ゴールは部屋をきれいにすることだけど、、、。
そのやりたくない仕事の寄せ集めをやる運用人員として、
一生使われるのだろうか?
めちゃくちゃポジティブに言えば、
ホワイトワーカーのエッセンシャルワーカーだ。
しかし、本人がやりがいやミッションを見出せればいいが、
なかった場合、昇進昇格も望めない、(その人の価値観次第では)みじめなサラリーマンだぞ?
とりあえずの決意
悲観していても仕方ないから、
業務効率化が完了した、その先の自分のキャリアパスや
業務効率化の目的は、
新しい上司に聴くとして、
とりあえず、目の前の仕事はやる。
やりきる。
結果を出す。
内勤の業務効率化は、日本企業の課題に間違いない。
だから、私はリーディングカンパニーの端くれとして本気でやる。
ただし、もしも会社の経営者が、
その先の社員の未来を、
人口減なのだから
少し放置しておけば適正人員になり、
そして人手不足の時代になるだろうと、
時間稼ぎしてバカにしてナメた態度でいたならば、
そんな人的資本経営の会社が応援されるはずがない。
その場合は、会社が沈むし、もはや沈めばいい。
最後に
会社のゴミ仕事と、
そのゴミ仕事は結局、社員の誰かがしなければ会社は回らないということ。
そして、
その仕事をする人の適正な処遇。
また、業務効率化によって生まれた社内失業者へのキャリア支援。
社員のキャリア自律はもちろんだが、
会社としても社員に責任とビジョンを持ち、
双方が同じ価値観の下、
双方が「どうすれば叶うかな」と前向きに思えていなければ、
業務効率化の目的は、ないに等しい。
結局、やりたいことを明確に描ける人が強いんだと思う。