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なぜSAABに乗るの?(3)〜そのデザイン性
SAABは死んだ?
GMに買収された後、「SAABは死んだ」と言われました。
買収前のクラシックSAABの独特なデザイン。ドイツ車ともイタリア車ともフランス車とも異なるデザインが日本でも受けて、ちょっと違う車に乗りたいという人たちにバブル期はもてはやされました。
立ち上がって左右に湾曲したフロントウィンドウ、舟のような箱型の車体。
映画「ドライブ・マイ・カー」で初めてSAABを知った人も多く、「あの車は何だ⁉️」「何というメーカーだ⁉️」と騒がれました。
GMに買収された後の9-3を2台(1999年製9-3スポーツセダンと2007年製9-3スポーツエステート)乗り継いでいる私にも、SAABの原点と言ってもよいクラシックは憧れです。
SAABのデザインアイコン
SAABには900以降、長年受け継がれているデザインアイコンがあります。以下、挙げてみます。
①飛行機の羽をイメージしたフロントグリル
②飛行機を意識した運転席
③イグニッションキーの位置
④ホッケースティック(Dピラーの形)
⑤グリフィンのエンブレム
これらのアイコンは、私が乗った(乗っている)SAABのどちらも踏襲しています。
9-3スポーツセダン
GMがSAABを買収後、9-3の車台(プラットフォーム)が同じGM傘下のオペル ベクトラと共通となったことで、確かにSAAB独自のデザインは薄まった感があります。私も最初はクラシック900とは別物のフォルムだと思っていました。
でも長く乗っていると、オペルと共通のプラットフォームを使わざるを得なかった状況で、SAABのデザイナーが伝統的な形を新しいSAABに落とし込み、さらに進化したフォルムを完成させたと思うようになりました。
1999年製の9-3スポーツセダンを見てみると、特に斜め後ろからの美しいフォルムにその独自性を見ることができます。
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何とも魅力的なお尻のフォルムでしょう?
塗装の質感は、今乗っているスポーツエステート(ワゴン)より良かったです。
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9-3スポーツセダンSE2.0t
9-3スポーツエステート
9-3スポーツセダンに続いて、現在私が乗っている9-3スポーツエステート(ワゴン)もバックシャンな車です。リヤライトは氷のキューブ🧊を模したスタイリッシュなデザインで、さすが北欧‼️と思ってしまいます。
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リヤライト
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デザインアイコンで挙げたようにSAABデザインの共通項は飛行機で、運転席は飛行機のコックピットをイメージしたものとなっています。運転席に身体を滑り込ませて、インターコンソールに備え付けられたイグニッションキーを回すと、飛行機が飛び立つ前に鳴る音とそっくりの「ポーン、ポーン、ポーン」という軽やかな音がして、ナビ画面にSAABのブランドマークが浮かび上がり、エンジンがかかります。もうここまでで、ニヤけてしまう私がいるのですが、ハイプレッシャーターボの重厚なエンジン音は、この前に乗っていたスポーツセダンのライトプレッシャーターボとはまた違った魅力があります。
室内灯もやはり飛行機を模してあり、本を読むときに点けるライトもあります。
ちなみに先ほど触れたイグニッションキーの位置ですが、事故のときにドライバーの膝を守るためにインターコンソールに設置されています。
何かニヤリとさせてくれる特別感、そしてなかなか遭遇しないレア度も所有する上での満足感につながっているような気がします。
SAABのエンブレム
1985年から全車種につけられるようになったグリフィンのエンブレム。自動車メーカーのSAABがなくなった後も、大元の航空機・軍需品メーカーとしてのSAABはこのエンブレムを使っています。グリフィンとは頭と翼がワシ、胴体がライオンの姿をしている想像上の動物です。
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スポーツエステートのSAABエンブレム
ネイビーのバックに翼を持つ赤いグリフィンが描かれたエンブレムは、航空機メーカーから生まれたSAABのイメージにピッタリで、気持ちが上がるもののひとつでした。SAABを買い取ったNEVSがSAABというブランドネームとこのエンブレムを使う権利を失ったのは非常に残念です。