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ジェネギャ不可避のカラオケで「嫌われる勇気」を痛感

この前、友人とカラオケに行った。

その日は、いつものメンバーと、事前に聞いていた幹事のお父さん(81歳、カラオケ大好き)が来るとは聞いていたが、当日落ち合ったらもう二人、幹事の知り合いのご夫婦が来るとのこと。

事前にその会のメンバーを知らないことはこれまでもあったから、そこまでの驚きはなかったが、カラオケとなると話は変わってくる。

カラオケでの暗黙のマナーってあるじゃん

もうカラオケで遊ぶようになって20年以上がたつ。

様々なメンバーと、様々な状況でカラオケに行き経験を重ねるうちに、わたしの中ではカラオケにおけるマナーみたいなものが確立されていた。

その最たるものが、選曲である。

自分の自己満足で、その場の誰も知らない歌を歌うということは、わたしの中では御法度だ。

その歌に、何らかの滑らない話があるか、歌唱力が歌手並みでもなければ、100%その場をシラさせることになる。

カラオケは、いかにその場のメンバーの一体感を生み出し、全員が楽しめるかが勝負であるため、その場をシラけさせる行為は断固として避けなければならない。

しかし、今回のカラオケの曲選びは、このマナーを順守してやろうと思うとめちゃくちゃに難しかった。

ジェネギャ不可避のメンバー構成

メンバーの年齢は、35歳(わたし)、44歳、46歳、48歳、65歳×2人、81歳。

しかもそのうち、65歳×2人と81歳は初めましてである。

人柄も趣味も音楽の嗜好性も全くわからない。

それでもわたしは、「場をシラけさせない」ために、自分の知る限りの古い歌を入れ歌った。

しかし、わたしがピンポイントで知っている懐歌は、ご年配のメンバーにはほっとんど刺さらず、わたしの歌でその場が盛り上がるなんてことは全くなかった。

だいぶ序盤で、入れる曲を考えるのに疲れてしまったわたしは、歌いもせず、喋りもせず、ただつまみを貪るだけの数時間を過ごす事となった。

カラオケって、その場の空気感を読んで、みんなが知っていて盛り上がる曲を入れてみんなで楽しむものじゃなかったっけ…

てかなんでこんなメンバーでカラオケに来ることになったんだ…人選明らかにおかしいだろ…

疲労しきった頭でそんなことをぶつぶつと考えていた。

しかし、カラオケ開始から全くその勢いを落とさず、好きな歌を楽しそうに歌う65歳夫婦を見ていて、だんだんと、考えが変わっていった。

むしろ、この人たちのほうが正解じゃないか?と。

なるほど、これが「嫌われる勇気」か

自分自身が勝手に作り上げていた「空気を読んで選曲する」なんていうルールに縛られ、それを頑なに守ろうとして、くたくたになったわたし。

対して、他のメンバーのことなんて微塵も気にせず、好きな曲を好きなだけ歌って、その時間をものすごく楽しんでいた65歳夫婦。

どう考えても、その瞬間を思いっきり楽しんで生きた65歳夫婦のほうが勝ちだ。

なるほど、これが「嫌われる勇気」か――――

わたしは身を持って知ることとなった。

わたしはやはり、まだまだ、人の目や評価を気にしまくって生きているのだな。

カラオケで自分が楽しむよりも、初対面の人にも気持ちよくなってもらい、それによって「気遣いできる人」として評価されたかったのだと思う。


嫌われる勇気の習得には、まだまだ時間がかかりそうである。

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