私という色
私の名前は「白」
みんなにはよくそう呼ばれる。
他には「ホワイト」 なんて呼ばれたりする。
嬉しいことに私はあらゆる場所で活躍させてもらっている。
きっとあなたも私を見かけない日はないじゃないかしら?
今だって画面に私が映ってるはず。
それくらいマルチに活動している。
私はよく人から「綺麗」と言われる。
とても嬉しい。
でも悲しい。
そう言ってくれるのは最初のうちだけ。
時間が経つと、
「汚い」や「白は汚れるから嫌なんだよね」なんて言われる。
私はとても悲しい。
涙でも出るのならばそれで汚れを洗い流してしまいたい。
でもそんなことはできずにただ捨てられていく。
それは私のせい?
私が汚いの?
私は汚い色?
ううん、違う。
私は"他の色に誰よりも気付ける色"だ。
私は気付けるんだ。汚れているよって。
それを教えているんだ。
それなのに勝手に汚しておいて勝手に汚いなんて言っておいて失礼過ぎない?バカなの?
あ、私が心まで白いと思ったら大間違いよ?
怒るときは怒るんだから。
「黒」は汚れないから好き?
ううん、違うよ。
汚れに気付けていないだけだよ。
「黒」は教えてくれないんだ。
あまり親切ではないからね「黒」は。
私は
色んな色が付くしいつかは色もあせる。
でもどんなに小さな色でも私は必ずあなたに伝える。
決して騙したりなんかしない。
全て正直に伝える。
だから
私が私でいられるようにできる限り私を綺麗にしてくれませんか?
そして
もう一度私を「綺麗」と言ってほしい。
そしたら
私と出会った時の感動をもう一度あなたに届けるから。
1番綺麗なのは私よりも私を綺麗にしてくれた
あなたの心だから。