ジョナサン・ヘフラーさんの書体デザインTwitterアドバイス#2
またへフラーさんがすごい勢いで投稿していたので紹介したい。Hoefler&Co.アカウントがへフラーさん。(例によって要点だけ抜粋して書きます。「」で書いてても超意訳です)
今回はJosh Apostolopoulosさんが制作中の書体。
「方向性すごく好きだな」「ラクにすすめる方法を教えるよ!」
わかりやすい単語をテスト組みに追加。「ぼくにはm/o/n/oのリズムがちょっと変に見える」
mとnをちょっと右にやるべきかも。
両側がまっすぐの文字(n)と、丸い文字(o)の調和をみるためにこんな風に組む。
視覚的にずれて見えるので、nを右に。
でも、oは左に。oのサイドベアリングは両側同じになるはずだから、先に完成させて、それからnをすすめる。
nとoがうまくいったら、他の文字にすすむ。
「うちの書体の『コントロール文字列』の例で特に気に入ってるやつ」
で、pをいれる。pの左側のサイドベアリングはnと同じはずだし、右側のサイドベアリングはoと合うはずだから。(右側は正確には合わないことが多い)。
pはoにはさまれると右にかたむいて見えやすいし、nにはさまれると左にかたむいて見えやすい。見本にあったbでもいいんだけど、ぼくはpをすすめる。
aもむずかしい。この場合ちょっと左にかたむいてみえる。(aは常にちょっと右にかたむけておくとよい)
小文字のgはいつもすごく厄介。「nngnonogoo」に加えて「nnggnonoggoo」もテストするとわかりやすい。この場合、ちょっと字間が広い。でもスペーシングじゃなくて、字形を調整するのがいいかも。
「ところで小文字のFがすごくいい。スポーティでコンパクト。これならリガチャもいらない」
rもこれにあわせたらどうだろう。
sが左にかたむいてる。斜め補正するといいかも。(ポイントがおかしくなるけどそれはあとで直す)
こんなワードでテストする。
Sの調整前に、真ん中のインフレクションポイント(カーブの凸凹の向きが逆方向に変わる場所のポイント)を削除してみる。それで調整してみて無理がなさそうにできたら……
Sの上と下のカーブの頂点の両側のポイントのオフカーブポイント(ハンドル)をつなぐように直線を引いて、Sの真ん中のカーブと交差する場所にあたらしいインフレクションポイントを追加する。たいていうまくいく。
「役立つといいな。どうなったか教えてね!」