22. どうしても手に入れたいあのプレゼント /純喫茶リリー
こずえちゃんのお誕生日会に行った日から、律子は毎日のようにスーパーのファンシーショップに通った。
あの「ミミララ」の小物入れを見に行くためだ。
あれは600円もする。
律子にはとても手が出せない金額だった。
「なんで、こずえちゃんには600円もする可愛いものをあげたのに、私には買ってくれないの?」そう思うたびに、ママに対してムカムカしてきた。
ママに欲しいものをねだるたびに、
「こんなしょうもないもの、コーヒーを何杯売らなかんと思ってるの!」それがコーヒー何杯分の値段かをよ