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⑮今だからこそ考えてみたい。ジャッキー・チェンがハリウッドで成功したわけを。


前回の記事はこちらですね

前回からの「シャンハイ・ヌーン」の話が続きます。

監督や出演者の事を書きましたが、今回は作品にはどのような要素が入っているのか、オマージュ元などをご紹介します。

まず、この作品のアイデアを持ち掛けたのはジャッキー自身

以前より西部劇×カンフーという作品が作りたかったというジャッキー。

「ラッシュアワー」のプロデューサーでもあるロジャー・バーンボームに話を持ち掛け「イケる!」と気に入られ、制作する事に。

改めてDVDのオーディオコメンタリーなどを見返してみて思ったんですけども

「シャンハイ・ヌーン」の要素には、まず西部劇。

主にこちらの「明日に向って撃て!」からインスピレーションを得ているようです。最後に流れる曲も超有名ですね。

オーウェン演ずるロイのスタイルはこの作品のロバート・レッドフォードを意識していて、オーウェンは衣装を気に入り帽子などを自分(プライベート)用に持ち帰ったらしい


後は監督から名前の挙がっていた作品は

「アウトロー」

「大いなる勇者」

生き埋めにされて首だけ出されたり、顔にペイントを施したインディアンなども出てきます。

それと、題名のオマージュ元になっている「真昼の決闘(High Noon)」

なかなか厳しくて絶望感漂う作品ですね。協力者がいない四面楚歌の状況の中、孤立無援で戦う保安官。

カンフー要素はほぼジャッキーのターンですね。「ラッシュアワー」でカンフーが思うように披露できなかったのが納得いかなかったのか、カンフーアクションのシーンは入れたかったようです。(それがユー・ロングァンとのあのシーンにつながるんでしょうね~)

しかし、やはりアメリカとなるとこの話は避けて通れない(というかジャッキーが積極的に取り入れているからなんですが)


チャップリンやキートンなどの、サイレント映画からのオマージュ

ジャッキー自身が「特にキートンと(この作品は)相性が良かった」と言っていたのですが

蝶を追っかけてうっかりインディアンの土地に侵入したキートンが殺されそうになりながら最終的にインディアンたちと仲良くなってしまうという「キートンの白人酋長」

という作品があるようなんですねw

DVDのインタビューなどでチラッと映像が流れていますが

あ、これはジャッキー、まぎれもなくオマージュしたなw(確信

と思いました。アメリカの方々とはその辺の話が早いw

監督も積極的にその部分に触れていたし、ジャッキーもサイレント映画への愛情を何度も語っていましたね。

あと、監督が語っていたのはおとぎ話の要素。

劇中にも出てくる「蛙の王子(かえるの王子):グリム童話」ですね。

作品の本筋と付かず離れず良い具合に絡んでいってますね~

やはり、誰にでもわかるストーリー展開として必要不可欠な要素なんだろうなーと思います。

西武劇やサイレント映画、おとぎ話と、アメリカの方々にとって郷愁に囚われる部分が多くて、それプラス新しい娯楽の要素としてジャッキー・チェン

が加わった、観客に受け入れられたという感じがしますね。

私自身もこの作品は好きですね。

続編の「シャンハイ・ナイト」は娯楽要素がパワーアップした感じになっていますが、私はヌーンの方が好きかな~

地平線の向こうの未知の世界で1人立ち、驚き、戸惑いながら前進していくチョン・ウェンとジャッキーのそれまでの道のりと重なるし、

オーウェン・ウィルソンとしっかり異文化交流をしているのも、東西の融合を感じさせてくれるのも良かったです~

こういっちゃなんだけど、「ラッシュアワー」のリーとカーターだと、水と油のような関係で上手く混ざり合ってくれてない部分を感じたもので💦

でも「ラッシュアワー」の場合は、その混ざりあわなさ加減が作品の魅力となっているのでヨシ!(現場猫

「シャンハイ・ヌーン」では、オーウェンがとても良い感じにジャッキーと絡んでくれてるな~と思いますね。>この作品にオーウェンは欠かせない存在ですよね~もはや。


最後まで読んで頂き、ありがとうございます(^^)



私はジャッキー・チェンを良く知らない、最近知ったばかりの方へ向けて記事を書いていきたいな~と思います。 メリケンコさんのYouTubeで訳詞を提供しております。そちらもどうぞ https://www.youtube.com/c/moriatomerikenko/videos