見出し画像

【パニック障害】ミルタザピンと体重増加

わたしは今パニック障害の治療のためにミルタザピン(レメロン)を内服している。

他の薬も試してみたけれど、何ぶん吐き気が強めにでたり、敏感に感じてしまったりでなかなか良い薬に出会えなかった。
嘔吐恐怖が強いわたしが飲める薬はないのか…と思っていたところ、異動のため担当の医師が変わった。優しい雰囲気の女性の医師だ!

メンタルクリニックや精神科にかかったことがある人ならわかってもらえると思うのだけれど、他科と比較していい医師にあたるのが難しい気がする。

メンタルクリニックという性質上、身体の話だけでなく昔の話をしたり、仕事の話をしたり、ときには涙を流しながら医師と話すこともあった。

それなのに!カルテから目を離さない医師や、わたしのこつこつ積み上げてきたことを全部ぶち破ってくる医師もいた。
(今思うとこの医師が出会ってきた人の中で1番やばかった。医師の中ではなく、出会ってきた人間の中で!)

新しく変わった医師は、びっくりするくらい話をよく聞いてくれた。当たり前と言えば当たり前なのだけれど、本当に丁寧に聞いてくれた。

大切な部分をしっかり聞いてくれて、双方的な会話ができて、なおかつ苦手なことは強要せずに新しい薬に変更することもできると教えてくれた。

え?!?!今まで戦ってきたのはなんだったんだ…。最初からこの先生が担当してほしかった!

そんなこんなで、「ミルタザピン」という薬と出会った。

看護師という仕事に就いていた性か、自分が飲む薬は薬物動態や作用副作用、血中濃度の推移など全部調べてからじゃないと飲めない。
要するに起こり得る可能性を知っていたくて、そうしないと新しい薬を試すのがドキドキしてしまうのだけれど、そこに厄介な副作用が目に入ってきた。

体重増加だ。

特に女性に多いらしいこと、Twitterやインターネットを見ていると、内服して10キロ太りました!みたいな文言が並んでいる。正直ビビった。


そんなこんなで、ミルタザピンの内服が始まった。現時点で飲み始めてから8か月経った。

結果としていうと、半年で+7キロくらいの体重増加があった。

ミルタザピンの良いところは、消化器系に副作用が少ないこと。つまりわたしにやさしい。
抗うつ薬は消化器系に副作用が出るものが圧倒的に多い。作用を考えたら理解できるのだが、吐き気がする薬は飲めない。
それだけでパニック発作を引き起こす。何度も同じことを繰り返して、内服中断してきた。

ミルタザピンの悪いところは、抗えない眠気、そして体重増加だった。

確かに、めちゃめちゃ眠かった。内服して3日間くらいは、食事以外は気を失うように寝ていた。これは仕事しながらは飲めないわ…どんなに真面目な雰囲気でも、静かな場所だったら爆睡すると思う。
そのため、休職している人や車を運転しない人にしか処方できないらしい。
抗えない眠気。もはや気絶。仕事から帰ってきた両親が、ずっと寝ているわたしを逆に心配になったと言っていた。そりゃそう。朝と夕方全く同じ格好で寝ているのだから。
でもこれは1週間ほどすると落ち着いた。頭の中をふんわりとしたベールが覆っているような感じで、それが逆に落ち着きをもたらした。
いつも交感神経びんびんで、なににでも反応してはパニック発作を起こしていたわたしにはとっても良く効いていた。

そして、問題の体重増加。
薬の作用的に、「食欲を増加させる」「代謝が悪くなる」という2つの理由で体重増加が起こりやすいらしい。
男女比も女性の方体感多いらしい(薬を飲んでいるのが女性が多いかも?とも担当医が言っていた)。

例に漏れず、わたしも体重が増えた。
もともと食に興味がなくて、めんどくさいから食事を抜いたり、休職直前は食欲不振で何も食べられなかったりしていたので、体重がめちゃめちゃ減っていたもの相まって一気に増えた!驚きの体重増加!
半年で+7キロ。人生で初めての体重を記録した。
「おなか空いた!ごはん2杯!お菓子も食べたい!」と人生初めて欲望のままにたくさん食べ続けていた。


案の定、わたしはこの体重増加が原因で病んだ。
唯一といっていいくらい、自分の許せるところが痩せているところだったので、どんどん毎日体重計に乗っては減る気配のない体重に心がついていかなかった。

元気になってきたし、飲むのやめちゃえ!って一度内服をやめた。

1週間で1.5キロ体重が落ちた。ビビる。まじ??本当に薬のせいだったんだなと思った。
確かに食欲も落ちた。食べる量ももともとの1人前も食べられないわたしに戻った。

しかし、急に薬を抜いたせいで、そわそわ感が止まらなかったり夜寝られなくなったり、とにかく気持ちの落ち着きがなくなった。

ちゃんと薬の良いところもあったんだな、わたしに効いていたんだなとここになって気づく。
ちょうど受診日だったので、上記の件を伝えた。他の薬に変える方法もあるけれど、やはり吐き気が出やすいという。同じ薬を再開することにした。
医師の言っていることはほぼ正しい。断薬してこんなに反動がくるとは。

今のわたしには必要な薬であり、もちろん副作用もあるけれど、効いているんだろう。
医師は、「食べた分以上は絶対に体重には反映しない。大変だと思うけど、カロリー収支をみて、少し身体を動かすようにすれば良いと思う。」と教えてくれた。

今年の夏はあまりの猛暑で、散歩できなかったのもあって、体重は増えたと思う。

なので、「ミルタザピン!太る!」みたいなツイートをみると、少し悲しくなる。
薬を飲んでいるから太るのではなく、薬の影響で食欲が増えるから今までより食べてしまう。だから体重が増える。

体重は増えるけれど、欲望のままに食べず、少しでも運動をしよう。
食べた分しか体重には反映しない。
結果、この3か月ほどわたしの体重は変化していない。カロリー管理で少しずつ減量している。運動も大事。

やっと涼しくなってきて日中出歩けるようになった。散歩から少しずつ再開しようかな。