半年で月商200万超えた事業をたたむ話
どんな記事か
事業には何事もリスクがつきもの。
頭で環境分析をして、リスクを把握しただけではいけない。
リスクに向き合い、リスクに対して行動を起こさないと、
ある日突然リスクに飲み込まれ、あっというまに事業がなくなる。
ということを身に染みて感じた出来事を、次のチャレンジに進む前に、記事に残しておきます。
どんな事業だったか
商品特性
商品単価が8万円くらいする、ニッチ商品の小売事業です。
メルカリ、ヤフーショッピング、直接取引の3パターン。(メルカリは3ヵ月で撤退しました)
商品を仕入れ、Webで受注を受けて発送するという。超超超超超シンプルな小売業です。
ヤフーショッピングはまだ残っているので、貼っておきます。
質素でデザインの欠片もないサイトですが、売上はあったんですよ。笑
どうやって売上をのばしたのか?については、一番最後に少し書いておきます。
従業員
従業員は経営大学院時代の先輩と2人で、副業ということで空いた時間に、ちまちまやっていました。
売上推移
2022年1月 26万円 メルカリ
2022年2月 22万円 メルカリ
2022年4月 15万円 メルカリ
2022年5月 79万円 メルカリ + 直接取引
2022年6月 151万円 ヤフー + 直接取引(メルカリ撤退)
2022年7月 212万円 ヤフー + 直接取引
後半で売上を伸ばす方向性が定まり、8月で倉庫(という名のワゴン車)の購入や、ネット&リアル含めた営業強化を予定していました。
広告は出していません。
いろんな出来事
ここから時系列で、印象に残った出来事を書いておきます。
これから副業を始める方の参考になればと思います。
売上施策vsシステム改善
1,取引が増えると作業が増える。ミスが起きやすくなる。
→「作業を効率化させたい!!ミスが起きなくなるようにしたい!!」
2,購入者が増えると、お客様からの声も拾いやすくなる
→「今のお客様を離したくない!!スペックインしてお客様の業務にがっちり自社を組み入れよう!!」
なんと、これらの有意義な施策をしても、新規顧客は全く増えません。
売上の拡大を目指すことが第一の場合、本来これらは優先順位低めで対処すべきところでした。
当たり前では?と思うかもしれませんが、
まだ目に見える新規顧客よりも、現場の声が近いことが現実です。
現場の苦しみの声を聴き続けながら、売上施策のことを考えなければならいというのが、なかなか大変です。
1商品あたり粗利額を計算して我に返る
単価の低い3000円くらいの商品が多数売れた時期がありました。
出荷作業が大忙しです!忙しくても楽しい!でもふと1商品あたり粗利額を計算をすると、500円くらいでした。
500円のために、我々は走り回っていたのか。と我に返り、低単価商品の扱いをやめました。
いろんな手数料や送料が入っていると、最終的にいくら儲かったのか、見えにくくなってしまいます。忙しいと特に。
人員も時間も限られているため、定期的に1商品あたりの粗利額を計算し、少ないところはやめる、という決断を数回行いました。
(メルカリshopもこの理由でやめました。あそこは法人が新品を売るには効率が悪いと個人的に思いました。※2022年6月の時点)
運転資金がやばい。とにかくやばい。
売掛金の入金より先に仕入債務が来ることの苦しみを、初めて実感しました。売れてるのに、お金がない。
例えば、今月50万円売ったとして、30万円先に支払わなければいけない。
翌月、やっと50万入金されたと思ったら、今月仕入の70万円を支払わなければいけない。え…??ってなります。
70万円入金されたけど、すぐに100万円支払わなければ…みたいな…
え…?地獄…?なにこれ地獄…?ってなります。
小売業に付きまとうリスク
この事業のリスクについて、簡潔に少しぼかしていうと「仕入先のリスク」がありました。
よくあるリスクです。
「仕入れ値(原材料費)が現状より20%以上値上げされたら…」
「突然仕入ができなくなったら…」
とかですね。
小売業あるあるです。
で、運悪く(運命的に?)このリスクに直撃し、事業終了ということになりました🌋
リスクは把握していたが、実際に降りかかるとは思っていなかった。
一言でいうと、楽観的になっていました。
売上を上がるのは楽しかったですし、施策をやれば反応が返ってくる、このマーケティング業務に非常にやりがいがありました。
でもマーケティングだけやっててはダメで、事業戦略とそのリスクに向き合い続けなければ、いけなかったんです。
↑この文章書いてるとき、半泣きです。笑
過去、私が正社員をやっていたとき、これは社長がやっていました。社長がリスクに真剣に向き合っていたからこそ、私はのびのびと仕事ができていたんだと思います。
副業は、自分たちが社長みたいなもんです。今までのように、出来ることだけやっていては、いけなかったのだなぁと。。
(´;ω;`)ウッ…
リスクと向き合い続けること
環境分析「PEST」や、ステークホルダーとの力関係を分析する「5 Force」。
これらで明確になったリスクには、常に向き合い続け、対策を打つこと。
リスクを回避する
分析して、リスクを明確にしたらOK!というわけではない。
ステークホルダーとの付き合いを強化したり、敵を作らないよう戦略方針を調整し続けること。
…と、書いててなんですが、リスクを回避する施策は難易度が高いと感じます。
ですが、難しいからといって、ここに対して施策は向き合い切れてなかったことが、今回の反省です。
「難しいよねー」で終わっていました。
リスクが起きたときの被害を最小限にする
事業が安定するまでは、むやみに固定費(モノやヒト)を増やさず、変動費を多めにしておき、売上が減少したときの被害を最小限にすること。
また、取引先や顧客、商材を複数持つことで、リスクを分散させること。
多角化に関しては、「スモールスタートだし、一転集中が良い」と決めつけ、後回しにしていました。うーん、、
おわりに
書き始めたら長文になって驚きました。
今回の教訓を胸に刻みながら、次のチャレンジの準備をしたいと思います!
(余談)どうやって売上を伸ばしたのか
今回の売上を伸ばすコツは、大口顧客を捕まえることでした。 tC向けのモールで販売しながら、toB顧客を捕まえるよう、狙いを定めます。
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