【感想】スティル・ライフ
新卒の採用面接を受けに来た学生がおすすめしてくれた池澤夏樹さんの芥川賞受賞作。
みずみずしい感性で、若者と世界の、不安定で危うい距離感を感じさせる表題作と、ひょんなことから謎のロジア人と近しくなるシングルファーザーが
自立していく娘と自分を取り巻く環境の変化を観察する話「ヤー・チャイカ」の2編。
自分としては後半の「ヤー・チャイカ」が好きだった。
特に娘の紡ぐ心象世界の話が、自立していくことへの不安や孤独を感じさせるあたり。
とりとめのないような。真に迫るような。やっぱり遠