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Photo by
interior_chabako
それぞれの思いに寄り添うこと
私は仕立て屋ですから、
縫わせていただけることが収入になります。
でも、
仕立てや直しを押し売りすることはしないよう
心がけています。
反物や着物を持ってご相談に訪れるお客様は、
それぞれの思いをお持ちです。
お話をお伺いしながら、その裏で
本当に求めているものは何なのかを想像します。
時には着付け方法や、
代用できるもので工夫をすることで、
余計な待ち時間やお代がかからない方法を
ご提案することもあります。
それができるのは、
わたし自身が毎日着物を着て生活しているから。
仕立て直すタイミングが「今」であるより、
もっとベストな頃合いが想定されるときにも、
ご提案としてお話いたします。
「着物に詳しくないから、いろいろ聞いてみたいけれど、相談したら、必ず頼まなくちゃならない空気になるのが…」
わたしも逆の立場なら、
きっとそんな思いが二の足を踏ませる。
だから、押し売りはしません。
着物に親しんで、良さを知ってもらいたいから。「着物のことは、あの人に聞いてみよう!」
そんな空間作りを心がけています。