少し前のこと、森林環境税が与党の批判のネタに使われている場面を見る機会があった。法案成立時の会議録を確認して、とりまとめておくこととした。
よく、自民が悪い、岸田が悪い、あるいは、野党議員の一声で潰せるというコメントを見たこともある。そういったコメントに対して、何を言っているのだろうという思いでまとめた。
下記のつぶやきを掘り下げたものでもある。
政権
法案成立は平成31年(2019年)3月。
当時は安倍政権下であり、第4次安倍内閣にあたる。
衆議院
衆議院の法案通過は、平成31年(2019年)3月1日。
国会会議録から、政党(会派)と賛否と発言リンクが分かる形で情報を記しておく。
立憲民主党・無所属フォーラム
国民民主党・無所属クラブ
日本共産党
日本維新の会
社会民主党
採決
参議院
参議院での法案可決は、平成31年(2019年)3月27日。
国会会議録から、政党(会派)と賛否と発言リンクが分かる形で情報を記しておく。
総務委員会における審査の経過と結果
立憲民主党・民友会・希望の会
国民民主党・新緑風会
日本維新の会・希望の党
日本共産党
採決
最後に
上記のように、共産党以外はすべて、賛成の立場で討論している。
投票結果も再確認しておく。
投票総数237票のうち、反対票は14票。平成31年(2019年)当時、第198回参議院時点の共産党議員数は13人と思われる。これと、当該会議録PDFのp.18~19の出席者一覧と突き合わせると、共産党は12人出席と思われる。伊藤岳氏以外は出席していることを確認した。何度か見直したが、伊藤岳氏の名前を見つけられなかった。
共産党議員が造反するとは考えられないので、共産党は全員反対票、見落としであってもなくても大勢に影響なく、共産党以外の1人~2人が反対票を投じたとみるのが自然だと思う。そして、それ以外の全員が賛成票ということだろう。この規模感で、共産党以外の与野党の大多数が賛成している。
共産党が森林税の法案成立時に反対だったからといって、個別案件への賛否はともかく、共産党を支持することはないと明言しておく。その点、別記事に記したとおり。
成立後の各党の動きまで把握されている方が、成立後のおかしい点を批判をすることに対してまで、否定するつもりはないことを記しておく。たとえば、森林税との二重課税を指摘すること自体は何も疑問はない。しかしそれに託けて、成立の責任を与党や自民や岸田政権に求めるのはお門違いだと思う。
誤った情報のもとに誤った判断をすることを避けたい。だから、森林税の成立時の賛否状況も知らずに、与党だけに責任があるかのように扱う、与党批判に使う、そういったことに反発の気持ちを持つという話である。
情報を知ったうえでなお、評価が当方と異なる他者に対して、その考えを否定するつもりはないことを記しておく。