夏休みの亀山
こんにちは、亀山真一です。ただいま僕は絶賛夏休み中です。
美鶴さんの方が短編小説の締切を抱えていたので早め長めに有給休暇を申請しておいたのですが、観劇の予定が1つ流れたこともあって既に原稿は書き上げて先方に送りつけたところです。
このままライトノベルに戻っても良かったんですが、今なら少しだけ時間があります。最近noteに創作物を投稿していないな(持っていく先が決まっている原稿を書いているからですが)と考えたところで、ゴールデンウィークのお片付け中に発掘したあるものの存在を思い出しました。
大学2年生の時に、授業の課題で書いた10本以上の短いシナリオたちです。
執筆当時19歳、手書き原稿を指示されたためろくに推敲せずに提出したものではありますが、せっかく先生から赤も入れてもらっているのにそのまましまい込んでおくのももったいない気がしてきました。
長いものでもペラ6枚の拙いショートシナリオですが、ちょっとだけ手直ししつつ記録としてnoteに残しておこうと思います。
最初の課題は「身辺雑記」でペラ2枚、もはやストーリーとも呼べませんのでこのまま載せてしまいましょう。
『夢を教えてください』
佐野みずほ(18)高校3年生
三田明良(18)高校3年生
佐野陽子(45)みずほの母
〇佐野家、みずほの部屋(夕)
一通りの家具の揃った部屋、ローテーブルに向かい合った佐野みずほ(18)と三田明良(18)が座っている。テーブルの上には二人の進路希望表。
みずほ「あたしの夢ってなによ?」
明良「知らないよ」
ノックの音。ドアが開きみずほの母、陽子(45)がお盆に乗せたお菓子とお茶を手に、部屋に入ってくる。お盆をテーブルに置いて、
陽子「ごゆっくり」
軽く会釈をする明良と陽子。陽子は部屋を出ていく。ドアが閉まる。
みずほ「まあ、あと4年間はこんな感じがいいかな。とりあえず大学行こう」
明良「それ、ダメなやつじゃないか」
みずほ「そうかなあ」
みずほは明良に向かって微笑む。怪訝な顔をする明良だが、みずほはやけに上機嫌である。
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