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オススメまんが『異世界プロレスラーマキト』*ネタバレなし
こんにちは、RPGとかやったことない冬野です。
私は現在漫画に携わる仕事をチラホラしているのですが、最近毎日のように思うことがあります。
『異世界転生もの』
まだ売ってるんだ?!?!?!!?!
いわゆる「なろう系」という言葉が生まれてからだいぶ経つと思うのですが、それでもまだジャンル問わず異世界転生ものがバコバコ新刊で出てるんですよね。
出版社・販売側からすると、漫画は少年・少女・青年・BL・TL・アダルトに大別できるんですが、この全てにおいて「異世界転生」が生み出されてるんですね。
いやそんなに需要あるんだ!?って、びっくりしました。
私が異世界転生ものに馴染めない理由がいくつかあって
・勇者とか魔王とかあんまよく分からない(ドラクエとかやったことない)
・タイトルがやたら長いのが多くて覚えられない、区別つかない
・展開がむちゃくちゃ且つ御都合主義(ノーストレス)
・チートな設定やストーリーが多い
いきなり異世界にポーンと行っちゃう、みたいのは、少女漫画やひいては夢小説の分野では結構あったんですよね。
過去実際に読んだ『三國無双』の夢小説だと、朝起きたらいきなり黄巾の乱に巻き込まれてるとかありました。
でもこれは二次創作だからしょうがないけどさぁ……って思いつつも、異世界に行っちゃう系の少女漫画も、実はあまり得意じゃなかった。飛ばされた先で男キャラに守られたりいやいや私強いもんってなったりハーレムになったりするようなやつは読まなかったです。
ただ、今の異世界転生ものはもうある種「型」になっちゃってるんですよね。商業誌はいろんな都合があるとは思うんですけど。
そして、チートな設定やストーリーが多いのも、まあ今の日本社会で生きてたら納得って感じです。
現実しんどいもん。
『巨人の星』とか『愛と誠』とかは、確かに優れた作品ですが、ムードとして読みたくならないですよ。私は大好きなんですけど。
やっぱ努力とか、まあそこまで暑苦しくなくても「出来事が起こるまでの過程」をいかに読者に面白く読ませるか、みたいなものが問われるわけで、そうじゃないと読み応えとかカタルシスって生まれないと思うんです。
バトル漫画なら修行とかスポーツ漫画なら合宿のところがすごい好きなんですよね。
でも、本当に今の漫画の風潮において、そういうのは一部でしかできないんだろうなと思います。スマホでタダ読みしようと思う時って、多分そんなの求めてないし。
まあそれは措いておいて。
そんな異世界転生ものの世界に、ついに!あの方が満を持して登場されたと。
ジェントルメン中村先生 『異世界プロレスラーマキト』
ジェントルメン中村先生は、知り合いの内でかなり昔から話題に上がってたんですが、私がジェントルメン中村先生の世界観に直接触れたのは、後輩主催したイベントで観た「先生本人によるラップ」だったんですよね!
ジェントルメン中村先生はMC紳士としても活動されており、そこで『セレベスト織田信長』という作品のキャラクターマイクリレー(先生がキャラの面を取っ替え引っ替えしながら歌う)とか、平成の歌姫たちに愛とリスペクトを込めた名曲『エイベクシー』とか聴いて、「あ、この人の漫画は絶対読まなきゃダメだな」って思った次第です。
これが異世界救世主伝説だ!!!
— ジェントルメン中村 (@gentlemennkmr) July 23, 2020
『異世界プロレスラーマキト』
第一話、無料公開再開いたしました!!!!!!https://t.co/ErJMOhSAE7 pic.twitter.com/KUbccuBnDP
第一話が無料で読めるのですが、第一話は完璧な「転生と旅の始まり」ってていう 異世界モノにおけるスタートのテンプレをなぞっているんですけど、
実はジェントエルメン中村先生側にも「物語の型」があるのだ。
とにかくスッゲー奴が出てくる→戦いを挑まれる、あるいは他のキャラから疑問や不信を抱かれる→とにかく凄まじい(ファビュラス)な真相が明らかになる→ホッコリ(織田信長なら「だろォ〜???」)
ちょっと私の筆力とnoteの表記だといろいろ限界があるんですけど、まあだいたいこんな感じ。
でですね、これがもうガッツリ、ガッッッッッツリキマるとめっちゃ気持ちいいんですね。読んでいて。中毒性があるというか。
しかし、やはり同じ展開ばかりではお腹いっぱいになってしまうのでは……と思っていたところに『異世界プロレスラーマキト』ですよ。
すでに型が確立している「異世界転生もの」と、独特の世界観(スタイル)のぶつかり合い!!!
私プロレスのこともよく分からないんですが、これこそいわゆる
ドリーム・マッチってやつじゃねえの!?!?
そもそも私のイメージする異世界転生ものって、スクエア・エニックス的なイメージなんですよ。実際スクエニからたくさん作品が出てるし。
それがこれですよ。
2話にはゴブリンの女王が、3話には魔王が登場します!!!
— ジェントルメン中村 (@gentlemennkmr) July 23, 2020
『異世界プロレスラーマキト』https://t.co/ErJMOhSAE7 pic.twitter.com/MHFLPmuq68
異種格闘技戦じゃん!!!!!!!!!!!
もう結構出尽くされた異世界転生ものの中で、「あ、すでに独自のスタイルを持った作家さんが描くとこうなるんだぁ〜〜〜」って、感心させられました。
先生の作品で代表作は『セレベスト織田信長』なのかなって思っていたのですが、異世界転生ものは、もうあらゆる層に知れ渡っている共通言語みたいなものだから、
ジェントルメン中村先生をご存知ない方への入門書として最適なのでは?!?!
という結論が出ました。
そして、異世界転生ものがダメな人でもこれは問題なくいけます。なぜならジェントルメン中村先生節が炸裂していて、「そういえばこれ異世界だったな。スライムいるし」くらいの勢いだからです。
あと大事な要素!プロレス愛も炸裂してますよ!!!
いやもう多くは語るまい。今すぐ読んでもらうしかない。
ということで『異世界プロレスラーマキト』オススメです!!!
現実がどうでもよくなってくるぞ!!!
そしてジェントルメン中村先生めっちゃリスペクトです!!!
現在連載中
— ジェントルメン中村 (@gentlemennkmr) July 23, 2020
New!
『異世界プロレスラーマキト』https://t.co/ErJMOhSAE7
『セレベスト織田信長』https://t.co/iizldM316y
単行本https://t.co/8kFedj4k9A
小説現代
『ようこそ!アマゾネス☆ポケット編集部へ-NOW-』
後追いweb連載https://t.co/FoGEoXclVt
単行本https://t.co/NPq4utuPuz pic.twitter.com/kRWJPo8ZcF
個人的には『ようこそ!アマゾネス☆ポケット編集部へ-NOW-』の才堂厚子編集長が大好きです。耳飾りに「女」って書いてあんだよ?!欲しいわ。作るか。
またMC紳士のラップも聴きたいなァ〜
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