自作HDRI <第1世代>
HDRIを自作する
HDRIとは「High Dynamic Range Images」の略称で、3DCG制作でライティングに使用できる広範囲の輝度情報をもった全天球画像素材のことです。この広範囲の輝度情報と360度をカバーする全天球素材はなかなか1発では出来上がらないものです。そんなHDRI素材を作成するための機材と方法の試行錯誤を「世代」で区切り紹介していきます。
自作HDRI第1世代
第1世代ではHDRI=全天球画像という勘違いしており、全天球画像を使えばイメージベースドライティングによるリアルなCGが作成できると思っていました。実際は違いますがこの時点でのゴールは「全天球画像の生成」でした。とはいえ全天球画像をどのように撮影/作成する方法を調べているとiPhoneアプリで全天球画像を生成するPhoto Sphereというアプリを見つけました。Photo Sphereのアプリを起動するとiPhoneの角度検出により画面に撮影ガイドが表示され、ガイドに合わせて36-48枚程度の画像を撮影するとアプリ内で合成され全天球画像が生成されるというアプリでした。当時としてはかなり衝撃的だったと記憶しています。
上記画像を使用してレンダリングしたイメージです。「360度をカバーする全天球画像素材」という部分ではゴールに到達していますがCGのライティング素材としてはダイナミックレンジが狭いため厳しいものがあります。ライティング用のHDRIというよりは無いよりはマシ程度のリフレクション素材のと言ったところでしょうか。とりあえず自作第1世代では「全天球画像素材の作成」を達成しました。