自作HDRI〜THETA Z1編〜
RICOHからTHETAの最上位モデルTHETA Z1が発売されてしばらく経ちました。 発売当初スペックが公開された時はこれまで自作してきたHDRI機材が霞んでしまうほどの高スペックに驚きました。RAWデータ記録、アプリを介したブラケット撮影、これまでより大きいセンサーサイズによる7Kの静止画記録、1/25000秒のシャッタースピードなどなど、、しかも1ショットで。今までの機材作成はなんだったのかと思うほどHDRI作成に十分な機能がそろっています。価格は13万円ほどでかなり高価な気もしますが1眼レフ使用のHDRI撮影機材を一式そろえた金額を考えればかなりコスパがいいです。
実機をレンタル
できればすぐにでも購入したかったのですが財布の事情から断念。初めて機材のレンタルサービス「レンティオ」を利用してカメラのレンタルをしてみました。価格は3日で14,800円でまずまずのコストパフォーマンス。届いたZ1を早速使ってみます。ボディーはマット質感で高級感があります。カメラの設定は基本的にはスマホのアプリから設定します。露出の段階、ブラケット数も細かく設定できてなかなか高性能です。シャッターもスマホから操作します。自分が写り込まないように離れた場所からシャッターが切れるのは良いですね。撮影画像もスマホから確認。インターフェイスをスマホにまとめたという印象があります。
撮影とHDRI生成テスト
撮影データはJPEG記録の場合、ステッチングされた状態で記録さますがRAW(DNG)の場合は2方向の魚眼画像を一つ統合したようなデータになっています。そのためPTGuiなどで後処理としてステッチングする必要があります。PTGuiにはZ1のプリセットが用意されているため読み込んだ時点で自動認識され問題なくステッチングされます。
出力画像は7386x3693px。今回は7段階の露出で撮影しています。太陽部分の輝度は取りきれないためポスト処理で太陽部分のみの輝度を加算しています。ダイナミックレンジ、画質ともにCGの光源素材として十分なデータが撮れていると感じます。今までの自作機材を凌駕する素晴らしい性能と結果です。。
作成したHDRIを光源にしてCGのレンダリング画像と実写のリファレンスを比較してみました。CGのレンダリングはBlender。レンダリングエンジンはcyclesを使用。別のカメラで撮影した実写素材に露出とホワイトバランスを合わせたレンダリング画像を合成しします。多少のズレはあるものの全体の色やトーンは実写と近くなっているのでなないでしょうか。THETA Z1から作るHDRIは簡易的な実写合成時の使用にもできそうです。