びじゅチューン! 私的極小ネタ図鑑 #25
「納涼シアター」 主人公の成長シーンがダイナミック!
まずは作品の視聴を。
1年前にも書いたけれど素晴らしい作品だ。
昨日、1年ぶりの再放送があった。昨年の初放映の時は567の影響でコーラスバージョンがなかったのだが、再放送ではちゃんとコーラスバージョンも入っており、大満足。
さて、本題である。
歌の1番は主人公の幼い頃のこと、2番はその子が大きくなってからのこと。
その時の経過の表現について。
夕顔の棚と家が変化していることは去年記事にしたが、他にもさらにダイナミックな時の移り変わりの表現がされていた。
2番の出だしのシーン。
主人公の登場シーンをよく見ていただきたい。
夕顔の棚や家屋の2階部分は既に時が経過した証拠として変化しているのだけれど、主人公は戸口から出てきたときは幼子、そしてくるくると回りながら成長し、最後は青年の姿となる。
このことによって私たちは、「ああ、これはあの時の子だな」と分かる。
歌詞に「時が経っても」とあるし、衣装の色も同じだし、最初から青年の姿で登場させても我々には伝わるだろうけれど、このひと工夫、くるくると回転しながらみるみる成長するという一瞬の表現によって、よりリアルに時の経過と主人公の成長を感じさせてくれる。
そしてこのくるくる(まるでヒーローアニメの変身シーンみたい)によって、この子はずっとこの家ですくすくと育ってきたのだなということも伝わる。
今「すくすく」と書いたが、そのすくすく、くるくるの間にはもちろんうれしいことも、そしてつらいことや悲しいこともあったに違いない。
その歳月を超えての、今現在の彼の家族のありようが、この作品を見た者の胸を打つのだ。
その一瞬の表現で、濃密でダイナミックな時の流れを見事に表現している「くるくる登場」のシーンに、今回は注目した。
ところで、現在の彼のパートナーはお金持ちだそうだw
これは今年のお正月の「びじゅチューン!」の特番、「祝100曲リクエストスペシャル」で「納涼シアター」の家がリフォームされているという話題の時に作者井上涼自らが語っていた。
それで増築できたのだとかw
さらっと、そういう下世話な感じを入れてくるところがまたツボである。
そんな「びじゅチューン!」って意外に下世話でブラック、ということも記事にしてある。
さらにその特番の中で、この青年のご両親は彼が成長した曲の2番の時点ではもういないということも明かされた。
歌の中でも「父も母も知らない新作」となっているし。
そんなことを知ってしまうと、ますます「くるくる回転しながら成長」するその間のあれこれに、思いを馳せてしまうのであった。