満員電車における通常直立時とリュック所持時を表面積と体積で比較した際の混雑度に関する考察
以前、満員電車時においてケータイを持つと混雑するという考察記事を書きました。
おかげさまで、こちらの記事は全体で4番目に多く読んでいただいている記事になります。
いつもありがとうございます。
この記事を出した際、リュックを背負ってる時でも出してみてくれ、というコメントを頂いたので今回はそれをやってみます。
表面積で比較・・・できないッ!!!
前回同様、通常時とリュック時で表面積の比較をしてみましょう。
こんな感じを考えます。
通常時の接地面積は前回の記事から持ってきます。
またリュック時のリュックの大きさは縦横高さが人間の上半身の半分ってことにしてみましょう。
式はこうですね。
通常時の接地面積=上半身の前後の表面積+腕円柱の4分の2の表面積
リュック時の接地面積=上半身の後方表面積+リュック前面の表面積+腕円柱の4分の2の表面積
じゃあ数値を入れてみます。
データは前回と同様で経産省等から引っ張ってきます。
今回は男性の場合のみで考えてます。
通常時は前回の結果から
通常時の接地面積=上半身の前後の表面積+腕円柱の4分の2の表面積
=5393.3+1108.4
=6501.7(㎠)
となります。
じゃあ続いてリュック時ですね。
リュック時の接地面積=上半身の後方表面積+リュック前面の表面積+腕円柱の4分の2の表面積
=5393.3÷2+674.2+1108.4
=4429.3(㎠)
あれ、減った・・・・・・。
ばかな・・・・・・。
いや、そうなんですよ。
リュックを背負うと接地面積(=表面積)自体は減るんです。
これどういうことかと言うと、リュック背負った方が他の人とくっつかなくなるということです。
これなんとなく感じませんか。
上半身の前半分はリュックが人と接触しているので、自身はその分だけ人とは接触してないですよね。
今の計算ではリュックが上半身前半分の面積よりも小さいので、接地面積も小さくなると考えられます。
前回なぜ体積で比較しなかったか。
いやいや、でもこのままだと、リュック背負った方が迷惑にならないってことになってしまいます。それは若干違う。
これ前回の記事にも関係あるんですが、なぜ前回は表面積での比較にしたかと言うと、体積(≒体の大きさの増加分)の比較では差が生まれないからです。
人間の体積に対して、ケータイの体積って誤差よりも小さいので、無限小とできるんです。
lim→0なわけです。
さらに人間は腕を伸ばしていても曲げていても、腕本来の体積は変化ありません。
つまりケータイを持っていようがいまいが、体積に変化は生まれません。
腕を曲げず、直立でケータイ持ってるだけなら周りに影響ないですよね。
ここまで簡単にまとめると、
要はケータイ持ってても体積(≒体の大きさの増加分)に変化なくて比較できないから迷惑かどうか分からないよねってことです。
あ、今更ですが、表面積と体積の違いについて。
人間の体で言うと、表面積は皮膚とか空気に触れる部分で、体積が体の大きさのことです。って書いてありました。
じゃあ続けますね。
前回に関しては、ケータイを持つ場合でも腕を曲げたら人と接触する面は増えるよね、ということでケータイを無限に小さい物体と考えて、表面積での比較を行いました。
ですが、これはあくまでも接触している面積での比較なので、ここで分かることは、周りの人との接触がどれだけ増えたか、だけということになります。
まぁでも人とくっつく面が増えればやはりそれは迷惑になりますからね。
では前回体積で比較しなかった理由をまとめます。
① ケータイは人間に比べ体積が小さすぎる。
② 小さすぎるケータイを持っていても体積(=体の大きさの増加分)として比較ができない。
③ 表面積(=接触面積)であればケータイを持っている時にどれだけ人との接触が増えたか分かるので、これで迷惑度合いを比較した。
ということになります。
リュックなら体積で比較できる!
もう一度今回のリュックの場合を考えてみましょう。
人間の体積に対してリュックはケータイと違って無視できないくらいには大きいと判断できそうです。
なのでリュックの場合は普通に体積で比較をすることが出来るというわけです。やりました!
では体積を計算していきましょう。
今回も下半身は影響ないものとしてます。
体積の比較となると
通常時 =腕二本の体積+上半身の体積
リュック時=腕二本の体積+上半身の体積+リュックの体積
となるので、明らかに通常時<リュック時の体積となります。
そりゃそうですよね、物体1つ持っているんですから。
またこれは完全にリュックの大きさに比例して体積も増えていくので、一概に○○%増加してますと言えません。
が、とりあえず先ほどと同じように、体の大体半分くらいのリュックで考えて数値を入れてみましょう。
通常時=8534.6×2+59865.1
=76934.3(㎤)
リュック時=76934.3+7483.1
=84417.4(㎤)
こんな感じです。
大体110%くらい体積としては増えるんですね。
リュックは大きくなればなるほど体積は大きくなるので、その分電車内の容量をくうことになります。
そしてこれはリュック以外の肩掛けバックとかでもほぼ近似できるので計算は端折ります。
ただまぁ、持っていくものが多いとかであれば仕方ないことです。
リュック小さくしてよとは言えません。
なので、そうですね、ちょっと弱いですが、今回の結論としてはリュック自体は悪くない。
以上です。
こう毎日リモートだと、満員電車もなんだか懐かしいような、そんな感じがします。
騒動が収まって、また通勤ラッシュがはじまったな、という時の参考にしていただけると嬉しいです。
引き続きよろしくお願いいたします。