SSM的2021年ベストトラックメモ
はじめに
いつもお世話になっております。スーパー・セミヌード・マシンです。タイトルにある「SSM」はSuper・Seminude・Machineからきています。
毎年、年末に仲間内で「その年に自分が発見した曲(その年リリースで無くて良い)で良かった曲を共有する」という楽しい情報共有をしているのですが、
・文字数若干多めで好きな曲を語りたい
・せっかくなので語り含めどこかに残しておきたい
という思いから、超個人的な好みの話ではあるのですが、メモという形で残しておくことにしました。
布教活動用に書いたわけではないものの、この記事を読んだどなたかも、私と同様それらの曲にときめいてくださったら嬉しいな、と思います。
5曲+今年のMy Best1曲+オマケの1曲、という構成です。
▼MicroMatscenes「Topless Fantasy」
・コンポーザー:MicroMatscenes
・リリース年月日: 2021年6月21日
#synthwave #歌無し #純synthwaveな音 #ドラマティックな展開
個人的見解ですが、昨今、synthwaveも何だかんだ聴いてもらえる機会が増え、それに伴い?いろいろなsynthwaveがリリースされているなという印象を持っています。その中で、synthwaveと相性の良い現代的な音色を混ぜたsynthwave…言うなれば「NEO synthwave」を耳にする機会も増えてきました。一方、この方…MicroMatscenes氏の作るsynthwaveは、音に関しては、どちらかというと「純synthwave」だと思っています。音色だったり、リバーブの使い方だったり。
また、純synthwaveをいろいろ聴いていくと、曲の進行がある程度分かってくることがあります。シンセサイザーの特徴を生かした、ちょっと悪く言うと淡白・単調な展開というか。そこに安心感があるものの、刺激が欲しくなるのも事実です。今回紹介している純synthwaveな音のMicroMatscenes氏の曲はというと、展開が他アーティストと比べるとドラマティック。おそらくポップス好きな方に刺さりそうではありますが。
MicroMatscenes氏のsynthwaveは、synthwaveビギナーでも飽きずに聴ける、またsynthwaveに関して耳の肥えた方の新たな刺激となるsynthwaveなのでは~と思っています。その中から、個人的なお気に入り曲として、今回はこの「Topless Fantasy」を選びました。
ちなみに、この曲を知った経緯なのですが…以前イベントで一緒に出演させていただいた、synthwave等にお強い方(tozoさん)がツイッターで呟いてらした曲の一つがこちらでして。こんな良い曲・良いアーティストを隠さず呟いてくださってありがとうございます、そしてどうやってdigったんですか…?
▼ハロプロ研修生ユニット「ミステイク」
・作詞:山崎あおい
・作曲:中島卓偉
・編曲:炭竃智弘
#JPOP #アイドルポップス #ハロプロ #未完成 #サビで明るくなる展開に胸アツ
不機嫌そうな進行・音で始まるイントロ→Aメロ、不安が募るBメロ、からの一瞬光が差すようなメロディ+本音が漏れる歌詞のサビ…の流れが鮮やかな一曲。歌詞も曲の展開も、不安定ながらドラマティックで若々しい印象です。
この曲は、モーニング娘。などを輩出しているアップフロントグループ系列の芸能事務所の研修生4名が歌っている1曲です。初披露はいつだろう…2020年8月19日とかになるのでしょうか?
研修生の曲ということで、ちゃんと発売されているわけでもなく、さらに言うと(動画から感じていただけると思うのですが)未完成(未熟)な曲ではあるのですが、癖の強い曲でとても気に入っています。また、動画を見てみると、イントロ部分とか、ダンスにもなかなか癖がありますね。
作詞曲共に今やハロプロ御用達なアーティストの方が携わっていますので、そんなアーティストたちからの新人へのプレゼントであり課題なのかな~なんて。
メロディを口ずさんでみると、この曲を歌う難しさをじっくりと堪能することができます。リズムも音程も容赦ない。
以下、ハロプロファン端くれとして思うことなのですが…この曲、ハロプロ曲ではありますが、(近年のハロプロ曲のあの曲この曲同様、)つんく♂氏が直接関わっているわけではなく。加えて、メロディが難しい&曲調的にはフレッシュ・キラキラとは言えない曲で…研修生4名に歌わせるには複雑だな~なんて思ったのですが、この「若手(新人)向きじゃない曲を若手に歌わせる」手法、Berryz工房のデビュー曲「あなたなしでは生きていけない」とか、かつての最年少ユニット・あぁ!の曲「FirstKiss」を思い起こさせるなと(どっちも若手に歌わせるには渋かったり難しかったりする曲です、個人的大好物です)。
「ミステイク」、未完成でも楽しい曲なのですが…この曲はきっと将来を見据えて作られていて、例えば10年後、この4名が今以上に実力をつけた状態で歌ったらまた化ける曲なんじゃないかなと。曲の癖の強さからも、いま歌っている彼女たちの粗削り感からも、そんな期待をしてしまう一曲です。
過去にこの手法にハマったハロプロファンでこの曲を聴いていないという方、いらっしゃいましたら、「ミステイク」も聞きましょう。そして10年後だったりその先で…大人になった彼女たちがこの曲を新たな形で歌いこなすのを泣きながら見守りましょ。
ちなみに、彼女たち4名に6名加え、計10名の「OCHA NORMA」(オチャノーマ)のデビュー決定が発表されたのが今年2021年の12月12日頃。「この曲を歌っている4名だけでデビューしても面白かっただろうになあ」。つい先ほど「未完成な曲」とは書いたものの、研修生から選出された4名なだけあってそれぞれ個性が光っていて、この難曲を何とか生で披露できる実力もあるので、厄介ヲタクこと私はそんなことを思ってしまうのでした。
▼モーニング娘。'21「ビートの惑星」
・作詞:児玉雨子
・作曲:Erik Lidbom/miwaflower
・編曲:Erik Lidbom
・リリース年月日:2021年12月8日
#JPOP #アイドルポップス #ハロプロ #踊りたくなる1曲 #遊び心 #ファンキー
先ほどはハロプロの研修生の曲を紹介しましたが、こちらはまさにそのハロプロの中心グループ、そしてこのリリースをもって卒業するメンバーも含めた曲です。
タイトルから得られる「これはビートに乗って踊れるのでは?」という期待を裏切らない、ファンキーなアイドルポップスです。なんというか、一時期のSMAP感というか、ちょっと男性アイドルっぽさのある、踊れるアイドルポップス。
Aメロの遊び心と刻み方が癖になるな~と思って聴いていると、Bメロは少し伸び伸び。からの、期待通り踊らせてくれるサビ。あと、2番サビが終わった後の間奏…ゴリっとさせたと思ったらブレイクが入るのも良いですね。進行・曲共に、決してバカみたいに明るく愛に溢れている~というワケでもなく、少し切なさもある展開な点も個人的刺さりポイント。同じハロプロで言うなら、太陽とシスコムーンの「宇宙でLa Ta Ta」的傾向かなと思っています。ハロプロは定期的にこういった「明るく踊れるのに、どこか切ないファンキーアイドルポップス」を世に出してくれる点が嬉しいです。
▼Sexy Zone「RIGHT NEXT TO YOU」
・作詞:JAKAZ
・作曲:Takuya Harada, STEVEN LEE, PIUS
・編曲:PIUS
・リリース年月日:2021年3月3日
#JPOP #と見せかけてのKPOP? #ジャニーズと敬遠すること無かれ #2STEP #ネットでバズった1曲
当時ネットでバズっていて知りました。例に漏れず、私の周りでも(次リリースの「LET'S MUSIC」と合わせて)流行りました。
ターゲットを日本に絞っていないんだろうな、という作りで「ジャニーズでもこういう曲を出してくれるんだ」と度肝を抜かれました。例えるなら(J-POPではなく)K-POP、というかBTS的な…「他国に響けばそのうち自国にも響くだろ」な作り。
音色も構成も、クラブミュージックとポップスのせめぎ合い…若干クラブミュージックが優勢でしょうか。ジャンル的には2STEPでは~とネットでは言われていましたね。決してごちゃごちゃし過ぎず、どこか瑞々しいこの絶妙なサウンド、是非聴いてみていただきたいです。あとこういうポップスもっと増えてほしい。
この曲に関しては多くの方々が語っているので、文字数少な目で。まだ聴いていないのなら是非聴いてください、とだけ。
▼伊集院レイ&紐緒結奈(津野田なるみ&中友子)「Rent-I♡(恋愛)否定組」
・作詞:くまのきよみ
・作曲:宮島律子
・編曲:根岸貴幸
・リリース年月日:1996年12月21日
#アニソン #ゲーソン #ときめきメモリアル #90年代バブリー #B級ポップス #デュエット
公式動画は無いので、収録されているアルバムのamazonリンクを貼りました(まぁ検索したら出てきちゃうので聴こうと思えばネット上で聴けますが…)。
まず、「ときめきメモリアル」というゲームをご存じではない方向けに…「ときめきメモリアル」というのは恋愛シミュレーションゲームのタイトルでして、「卒業式の日に意中の異性から告白されるのを目標に、高校入学から3年間、自分磨き&異性との仲を深める」ゲームです。人気シリーズで、2020年時点では男性主人公の本家は4作・女性主人公のGS(Girl's Sideの略)は3作存在していました。
今年2021年は、RTAでときメモがトレンド入りしたり、ときメモシリーズ(本家・GS合わせて)約10年ぶりの新作・ときメモGS4が発売されたりと「隠れときメモイヤー」でした。ときメモシリーズ大好きな私はそれらを楽しみながら、合間でときメモソングを集めていました。私はGSファン歴の方が長くGSシリーズ音源はコンプリートしていたのですが、せっかくのときメモイヤーだし…ということで本家の曲にも手を出そう!と手始めに購入したアルバムが、偶然ながら「ときめきメモリアル ボーカル・ベスト・コレクション3」だったのです。が…これが大正解でした。だって、今回紹介します、ときメモ曲イチのバブリーソング「Rent-I♡(恋愛)否定組」と出会えたのですから!この曲を聴いて「もしかして、ときメモキャラソンって(GSもそうだけど本家はより)B級ポップスの宝庫…?!」と気づいた私、今ではときメモ縛りでDJ可能なくらいに音源を集めまくっております。
この曲、タイトルのはじけっぷりからも想像できます通り、一言で言うとダサい!サウンドの謎のギラギラ感も、歌があんまり上手ではないところも、歌詞も、とにかくダサい!!けど絶妙なのです!!!ギラギラしたサウンドではありますがミックスのおかげか形になっているし、上手くはないだけで下手とも違うキャラの立ったボーカル、そしてそのキャラを活かした歌詞…一種のアイドルソングなのですよね。そう、これはバブリーアイドルソング。まぁアイドルソング自体が、アイドルの個性を活かすという点で一種のキャラクターソングだとは思うのですが。
よりサウンドに触れますと、ギラギラした音の中でピアノの使い方でギラギラを少し誤魔化していたり、展開が変わる直前の音の使い方(イントロ→Aメロの繋ぎがきれいです)だったり、細かい工夫を感じるので、ただのバブリーダサダサソングにならずに済んでる感じもします。
歌詞に関しては…この曲を歌っているキャラ・伊集院レイと紐緒結奈はどちらも一見強気なキャラなのですが、そんな彼女たち?の強くてとがった部分が輝く歌詞はまさにキャラソン~という感じです。キャラソンならではの味をお楽しみください。また、サビの歌詞は、強気部分を活かしながらもキャラを超えて「ダサポップスの教科書」という感じで最高です。
▼[今年のMy Best!]田中美奈子「Tell Me」
・作詞:松本隆
・作曲:PAUL CHITEN
・編曲:鷺巣詩郎
・リリース年月日:1989年11月1日(シングル「BE MY BABY」のカップリング曲)
#JPOP #アイドルポップス #80年代バブリー #B級ポップス #絶妙なダサさの贅沢盛り
公式動画は無いので、収録されているアルバムのamazonリンクを貼りました(まぁ検索したら出てきちゃうので聴こうと思えばネット上で聴けますが…)。
ずばり、「バブル期だからこそ生み出せた、絶妙なダサさの贅沢盛り」の一言に尽きます。お手本のようなバブリーソング。バブリーソング大好き人間としては、もっと早くこの曲に出会いたかった。それくらい絶妙なダサさのバブリーソングです。
バブリーソング的要素を挙げるなら、「リバーブのかけ具合(ザ・80年代の遺産)」「期待通りのシンセリード(ダサい)」「ちゃかぽこ(この打楽器の使い方…ますますバブリーになっちゃう)」「追いかけるように入ってくるシンセストリングス(バブリーソングをマイルドにしたいときに有効)」「煌びやか?なエレピ(少し上品に聴かせることができるもののバブリー感を保てる最強な音)」「決して上手いとは言えない歌声(これを何となく形にする技術こそ80年代)」「強気な女性のギラギラした歌詞」、そして「作曲を海外のコンポーザーにお願い(詳しくは知らないのですが、PAUL CHITEN氏、海外の映画音楽制作者なようです)」して「作詞・松本隆」「編曲・鷺巣詩郎」というこの製作陣…全てが「バブル期の産物」なのであります。嗚呼、やはりもっと早くこの曲に出会いたかった。
この記録を読んでくださっている皆さま全員に聴けとは言いませんし言えませんが、この絶妙なダサさの贅沢盛りバブリーソング、個人的には本当にスルメソングです。ずっと聴ける。こういうバブリーソングを求めています。バブリーソングお好きな方は確実に刺さる、ハズ。
ちなみに、田中美奈子さんの歌う曲には「Tell Me Why」もあるので要注意。今回強く推したいのはwhyのついていない「Tell Me」です。
▼オマケの1曲:野田順子「勇気の神様」
・作詞:竹広将史
・作曲:メタルユーキ
・編曲:岩崎元是
ときメモ曲をたくさん漁った年なので…オマケで、大好きなのですが私のDJでは出番がないであろうこの曲を紹介。
「ときメモ曲はB級ポップスの宝庫」と申しましたが、漁っていると何だかんだガチで良い曲にも出会えるのがときメモ曲だったりします。その筆頭がこちら。ゲーム「ときめきメモリアル2」のオープニング曲です。歌っている野田順子さんは、ときメモのメインヒロインである陽ノ下光…光の声を担当している声優さんです。歌上手。上手な上に個人的に大好きな歌声なので、野田順子さんのCDも別途集めています。
BPMが早い上にサウンドにも爽快感があって爽やかな1曲なのですが、サビが逸品。まず、JPOPは一般的に(A・Bメロと比べ)サビは盛り上げるためか高音多めになりがちなのですが、この曲は下げる!しかも特徴的な「タ・タ・タ・タン」というリズム!これがキーとなって伸びていくメロディと、それを活かす歌詞が聴いていて・歌ってみてとても楽しい。要は、とってもキャッチー。
アニソン・ゲーソン好きな方はもちろん、ポップス好きな方は是非。本当はDJイベントで聴きたいですし、なら自分で流せって感じなのですがこの手のBPMはあまり扱うことが無く。でもこれが聴こえてきたら興奮で人間じゃなくなる(?)ので一人で聴いて熱くなるのが正解なのかしら。
おわりに
2021年も、昨年に続き某流行病が世間を騒がせていたりと、多くの方の生活様式が変化した年だったかと思いますが、皆さまいかがお過ごしだったでしょうか。
個人的な話をしますと、昨年に続き忙しい上に某流行病の影響で、今年はオンラインですらイベントに出演できず…一方、世に出したエディットは昨年以上にいろいろな方に聴いていただきとても嬉しかったです(これに関してまた別に記録に残しておきたいところ)。聴いてくださった方、本当にありがとうございます!
とは言いながら、DJに関して何もできていないのでやはり悔いが大きく残っています。今回紹介した曲ですと「Tell Me」「Rent-I♡(恋愛)否定組」あたりは特に、こうやって記録を公開する形で紹介する前に、まず私のDJで使用してお客様の反応を直で感じてみたかったです…。まぁ「このバブリー2曲をいろんな意味でおいしく扱えるDJは私くらいでは」という謎の自信があり、今回、もったいぶらずに記録に残しましたが笑。
来年は自分の生活を改善して、イベントに出られたらなと思っております。現時点ではまだ出演オファーをオンオフ問わずお断りさせていただいており、非常に申し訳ございません。が、いつかオファーを受けられる日が来た際には、私の色を活かしてイベントをさらに鮮やかなものにできたらと思っております!もし機会をいただけるようでしたら是非ご検討くださいませ。ちなみに、ジャンル的にはFutureFunk、JPOP・歌謡曲、ゲームソング(というかときメモ)、synthwave、NewJackSwing辺りでDJ可能かと。
以上、来年もどうぞよろしくお願いいたします!良いお年を。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?