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とあるライブ(天才と実力者の集い)

多彩

 日本人のピアニストがいて、チベットの音楽家(「3弦のダムニェン」や笛。そして歌も)がいて、セネガルの打楽器奏者(「ジャンベ」や「サパール」を演奏。)がいて、韓国の伝統太鼓「チャング」奏者がいて、日本人のドラマーがいて、ほら貝奏者がいて。こんな多彩なライブがあった。
 場所は、浅草のライブハウス「なってるハウス」。観客は20人位。
あまりにも贅沢な。こんな音楽を20人で聞けるなんて。

言葉の無意味さ

 今、ここでも、言葉を書いている。こんな多彩な面々の音楽を聴いていると、言葉が無意味に思えてきた。言葉の力で人類は、様々なものを作り出し、人類以外と圧倒的に違う社会を作り出したという。
 音楽を聴いていると、それってどうなのという気持ちが湧いてきた。まさに、言葉では言えない、湧いてくる何か。言葉をいっぱい作っても、何もなしとげてこなかったのではという気持ちだ。

ほら貝

 楽器として圧倒的に面白いのは、ほら貝。ほら貝を楽器として使える人はこの世に何人いるんだろう。
 ほら貝での音楽にはこんな意味があるらしい。

法螺貝は法具です。
修験道や密教の中では大祭などでお経をあげる場合、必ず前に法螺貝をたてて、音でリセットして様々な作法に入りお経をあげ、神仏の名前を呼んで、最後に法螺貝で元のようにもどしておしまいにする一式の式次第の中で重要な役割をもっている法具です。
法華経、あるいは功徳が書かれたお経があるが、人を恐れをなくさせるという事が書いてあり、これから恐れずに行くぞという意味で戦国武将が戦の時に鳴らすようにしたと思われる。
音階は3倍音、その上に装飾的な音で4っつ目の高い音があります。
譜はあります。
「本尊法螺」はオープニング譜で最後は「護摩終わり」というすべてが終わるという譜があります。
山で歩く譜はこれから歩く先を清めながら魔を払いながら歩くための浄化の譜です。
流派もあり譜面で判ります。

http://asuhenokotoba.blogspot.com/2019/10/blog-post_21.html

今回のほら貝演奏は、宮下覚詮氏(法螺師・大峯行者)

経済性

コスト経済性:鑑賞料は2500円ほど。交通費1500円くらいか。CD1枚3000円
総計7000円で楽しんだ。
時間経済性:17時に家を出て帰宅は24時。7時間かかったとみるのか、7時間も楽しめたとみるのかで180度方向性が違う。
ギャラ経済性:20人のお客さんから2500円では全部で5万円。出演料は最大一人1万円。店の取り分があるのでそんなにもらえないはず。
希少性:この音楽を2時間も20人で専有できる希少性は高い。
 経済性は全く、違う算式かもしれない。
 演奏していただいた方々は、リハーサルの感じで、ご自身でも楽しんだのかもしれない。自分の感性のトレーニングタイムだったのかもしれない。

CD

 あまりにも申し訳ないので、出演者の一人チベットの音楽家が持参していたCDを1枚買った。CDは今では日常的に聞く物ではないので、CD販売ってどうな、と思う反面、少しでも出演料の足しになればと思って。このチベットの音楽家は、チベットPOPSでFUJI ROCK 2024に出演するそうです。

即興性

 この人たちは、即興で演奏していく。ピアニストが曲を決めていて、それに合わせて、主にリズムを付ける。チベットの音楽家は笛や歌声で、メロディーを重ねる。
 それぞれのメンバの音楽性の高さだと思う。こんな即興のセッションにはどうやったら入っていけるようになるのだろう。

テンジン クンサン

チベットの音楽家
https://oasisworldmusic.jimdofree.com/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%96%E3%82%B9/vol-10-%E3%83%81%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%88%E9%9F%B3%E6%A5%BD/
ホームページやYoutubeチャネルはなさそう。
日本人の奥さんと長野県に住んで音楽活動だけをしているとのこと。プロフィールを見ても、世界的な音楽家であることはうかがえる。

チェ ジェチョル

 韓国伝統太鼓の演奏と「あの山超えて」の歌唱をしていただいた。
https://www.choijaechol.com/

アブライ ンジャイ ローズ

 セネガルの打楽器奏者。お父さんも有名な音楽家とのこと。

小林 武文

 インドの伝統楽器「タブラ」も演奏いただいた。でも、このメンバの中ではとてもまっとうな感じのドラマー。
https://kobayashitakefumi.com/

中島 さち子

 バンマス。彼女の人柄が、このライブの雰囲気を作り出している。いつも、驚かされる。昨日の演奏もすさまじかった。アフリカの民族衣装をアレンジして着られていてカッコよかった。


みなさん、音楽家として一流で、かつ、あったかい人たち。



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柴田英寿
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