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習作1(その25):雨の日

短文を書きました。小説の一項になるにはどうすればよいかアドバイスをください。

雨の日

雨の日はありがたい。
散歩に行かなくていい。
目が覚めて、雨音がすると小躍りする気分だ。
雨の日はさすがに、散歩する人はほとんどいない。
今日は散歩にいかなくていい。
晴れていると散歩に行かなくちゃならない。
1万歩あるかなくてはならないからだ。
1日に1万歩歩くと健康が続くらしい。
だから、晴れると散歩に行かなくてはならない。

なぜ散歩に行くのか。
他にやることがないから。
他にやることがない人は散歩するしかない。
やることがない人が唯一散歩をさぼれるのが雨の日だ。
散歩で気分転換って本当だろうか。
散歩に行ってもちっとも良い気分にならない。

散歩に行くと、同じ境遇の人とすれ違う。
すれ違うたびに、やることがない人通しで、目を合わせなようにする。
やることがないという看板をしょって歩くなんてまっぴらだ。
お互い、ばつが悪い。

雨の日、散歩に行かず、ごろごろしていると、
こわ~い悪魔がやってくる。
こんなことをしていていいのか、
何かやらなくちゃ。
1日を無駄にしちゃいけない。
と不安が押し寄せる。
なんで自分にはやることがないんだ。
不安が次から次と押し寄せる。
なぜ、やることがないんだ。
能力がないから。
嫌われているから。
態度が悪いから。
心が弱いから。
自分がダメに思えてくる。

結局、散歩をしてもしなくても気持ちが晴れることはない。
やることがない人に良い気分など来ないのだ。

雨上がりには虹がかかる。
虹だけが心の救いだ。

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柴田英寿
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