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世界はわからない

2022.06.18

何事もない日がデフォルトで、そういう日に書くのがこの「猫歌人の日記」なので、きょうみたいに「何事かがあった日」の日記は、逆に何を書けばいいのかわからない。

いざ横浜へ

きょうは、FMヨコハマ「FUTURESCAPE」生出演のため、朝から横浜へ。

妻も同行して、見学させていただいた。
なにせ、依頼が水曜日、おおまかな原稿をいただいたのが昨夕、というスケジュール。……とは言え、時間がタイトだったことが、緊張も入念な準備をする暇もなくて、むしろよかった。いただいた原稿では、あわよくば、と提案してみた「におみくじ」をパーソナリティーのおふたり(小山薫堂さんと柳井麻希さん)に引いてもらう案が採用されていた。
柔軟性があり過ぎでは? と思った。

一応は昨晩、想定質問に対する回答を全部文字に起こしたものの、それは単に「気持ちを落ち着かせるための行為」で、その打ち出しも持っていったけれど、結局ほとんど読まず「お守り」みたいなものだった。(読んだのは最後に自作の短歌を薫堂さんに捧げるくだりでだけ)
出演の30分前に入って、スタッフの方と少し打ち合わせをしたあと、妻と出番を待っていた20分くらいが一番緊張した。
……とは言え、本当に他人事みたいな気持ちだった。

いざスタジオへ

頑丈そうな扉2枚を通り抜けて、スタジオに入る。
入った瞬間から、なごやかで、薫堂さんのバースデー回だったので、スタジオ内のデコレーションもにぎやかで、おふたりが聞き上手で、話しているときはまったく緊張しなかったな……。特に柳井さんはご自身がプロドッグトレーナーであり、保護活動もされている方なので、なんというか、安心感がすごかった。
緊張せずに普段どおり話せすぎたから、むしろ余計なことを話さなかったかのほうが心配。

いわも鳴き声だけ出演させてもらった。

「におみくじ」は、直前に「猫の方だけで」と耳打ちされて、そうしたけれど正解だった。ただでさえ情報量が多いというか、説明することが多い「におみくじ」。シンプルにしてもらってよかった。
おふたりが楽しそうに引いてくれて、ホント(俺は一体何をしているのだろう……)と思いながらも作った甲斐があったというものだ。
引き当ててくれた短歌も、比較的わかりやすい作品でよかった。引きが強い。

それにしても、文学フリマ東京で出店するときの「オマケ」的に作った「におみくじ」のおかげで、自作の短歌を「それがなければ絶対に届かなかった人」に知ってもらうことができた。世界は、わからない。

パーソナリティーのおふたりには『三十一筆箋』(猫、猫猫)、『これから猫を飼う人に伝えたい10のこと』(私家版)、『猫のいる家に帰りたい』をセットにして、押し付けてきてしまった。ご笑覧いただけますように。

自分では恐ろしくて聴き返せないんだけど、その様子はradikoで聴くことができます。ぜひ。

パーソナリティーのおふたりはもちろん、スタッフの方々もみな、とても気さくで、気持ちのよい現場でした。ありがとうございました。また何かで呼ばれるように精進したい。

一体どれくらいの人が聴いているものなのだろうか。具体的な数字を知ると何も話せなくなりそう。

小籠包とキルフェボン

割と燃え尽きたので、帰りに「鼎泰豐」で小籠包を食べ、キルフェボンでメロンのタルトと桃のタルトを買って帰った。美味い。


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仁尾智(におさとる)
そんなそんな。