採用と育成の難しさ
このところ毎朝、嶋津さんの「朝さんぽ」のスペースを聴いています。
ジャリ、ジャリ、ジャリ、と境内の敷地内をリズミカルに足音を立てながら、早朝から軽やかにお話をされているのです。時にはリスナーがジョインして対話が始まったりするからとても興味深いです。爽やかな朝のルーティーンです。
その日の朝さんぽは「解決しない、お悩み相談」でした。
そこへとっくさんという会社経営をされている男性の方がスピーカーに上がられました。とっくさんは以前から何度か嶋津さんとの対話の場でお話しされているので存じ上げているしフォローしている方です。
経営理念、マネージメント、組織作り、夢の叶え方や生き方など、独自の哲学をお持ちで、軽やかな関西弁で切れ味の良い話しぶりが気持ちいいです。
そのとっくさんと嶋津さんのお話にしばらく耳を傾けていると、驚いたことに「それ、ズバリ今の私の悩みやんか!」というお話の内容でした。
私はとっくさんのように会社を経営しているわけではないですが、店舗の運営や人事(採用や育成)を任されている立場にいます。
いかに人を育てるか、というのは私にとっては永遠の課題であり、非常に難しく、常に頭を悩ませるテーマでもあリます。
とっくさん曰く、
「求めてない人に与えるのは無理」
この言葉を聴いて私は
「それそれそれそれ〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
となったのです。
とっくさんが話された内容は、
「たとえば、タイムマネージメントを上手になりたいと思ってない人にタイムマネージメントのことを教えようとしても無理なんです。何故なら相手はタイムマネージメントに興味がないから。だから、求めてない人に与えるのは無理なんです」と。
マジそれ。
取りにこいや!欲しかったら自分で動いて取りにこいや!!!なにジッと待っとんねん。動かんかい!・・・と。
激しく共感したのです。
最近、新しい人を雇い入れたのですが。ダメでした。
ジッとして動かない。
何も聞きに来ない。
挙句の果てに言うことが
「私が店長なら、私のとこをもっと上手く使う」
は?どの口が言うとんねん。
まぁ、年齢的にも無理がありました。一般企業ではとっくに定年退職を超えている年齢です。でも、そのキャリアを逆に活かしていただきたくて、いわば即戦力として迎え入れたのですが、全く持って期待はずれでした。自尊心が強く、口だけは思いっきり達者でした。
でもね、はっきり言って、年齢はカンケーないんです。
老齢だから覚えが悪いとか、動きが悪いとか、頑固だとか頭が硬いとか。それは違うんです、全然違う。それを証拠に、もう一人同時に雇い入れた人は更に上の年齢ですが、めっちゃくちゃ働く。そして一回言ったことは完全に覚えているしこちらの期待以上の働きをしてくれています。びっくりするほど優秀で元気!私の約ひと回りも上の年齢です。私は、果たして自分も将来こんな風に働けるだろうか、とひたすらリスペクトです。
だからね、採用も本当に毎回難しいな、と思うのですが、こればっかりは一緒に仕事を始めてみないとわからない。人って本当にわからないのです。
とっくさんのお話では、採用の際の注意点として
「ケツの2割は採るな」
これ、本当に身に沁みました。
人がいないとシフトが回らない。だからと言って、誰でも良いわけがないんです。
見た目がアレだけど、とりあえず誰でも良いから経験者は採っておこう。という切羽詰まった焦りが、最悪の結果を招いてしまいました。
(店に立ってお客様に洋服のアドバイスをし、販売するという接客業である以上、見た目というのはある意味とても大事な要素なのです。立ち居振る舞いや言葉遣い、そしてお客様が思わず真似したくなるような着こなしや見た目は、この仕事をする上で大事なことだと私は思っています。)
虚言癖のあるその人は、有る事無い事あっちこっちに言い振り撒いて、店の中をぐちゃぐちゃに引っ掻き回して去っていきました。
とにかく、疲れました。人間不信に陥ったほどです。
今後は採用の際に「ケツの2割」は絶対に採用しません。
だって結局しんどい思いをするのは自分だもん。
だったらワンオペの方が圧倒的にいい。
と言うことで、採用と育成の大変さをひしひしと思い知らされたお話でした。
次の人はどんなかな?
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