第34回 大人相談会 / 更年期について
今回はズバリ「更年期」がテーマです。
このセンシティブかつ超個人的な症状に対して、私自身も何年も対応を余儀なくされてきました。
「対応を余儀なくされた」と言う表現は私の場合であって、人によっては「悩まされた」とか「苦しめられた」ということも往々にしてあるわけです。
日常生活に支障をきたすほど大変な人もいれば、私のように「まぁ色々あるけどその場その場で対応しながらやり過ごしている」という人もたくさんいることと思います。それほど症状も、感じ方も、対処の仕方への考え方も千差万別であると言えるこの「更年期」。
一般的な(ここでは女性の場合)更年期の定義としては閉経前後5年間の約10年間(改めて考えてみたらなんと長いこと!)を目処にした女性ホルモン低下によって起こる様々な症状が出る期間のことを言われています。
そしてそれはあくまでも目安であり、人によっては特に何も症状が出ずに過ぎることもあるようです。
かく言う私は、ここ10年ほどあらゆる症状を経験してきました。しかしそれが全て更年期によるものなのかどうかは定かではありません。
それまで感じたことがなかった症状を自覚し始めた40代半ばごろ、ちょうどその頃は仕事も子育ても主婦としての家のこともフル稼働でした。そこへ持ってきて離婚という大きなストレスが重なり、気づけば足の痺れや喉の詰まり、めまい、肩こり、片頭痛、不眠、生理痛も年々酷くなるという数重苦の中にいましたが、その都度内科や耳鼻咽喉科や婦人科に罹りながら対処療法で凌いできました。
とっくに閉経した今でもまだ不定愁訴は続いています。肩こりはどんどん酷くなる一方だし(肩だけとは言わず背中全体が岩盤のような一枚岩状態)舌の痺れや味覚障害、節々の痛みや強張り、皮膚のハリや弾力の低下、シミやシワ(閉経後にある日突然現れてビックリ!!なんじゃこりゃぁぁぁぁ!)という身体の不調や見た目の変化だけではなく、女性ホルモン(エストロゲン)が減ることによって、今後は骨密度が低下することも懸念されますし、考えたらどんどん落ち込んできます。
しかし幸い?にも、仕事をしている今現在は毎日が忙しく、あまりそれらの症状をナーバスにとらえている暇がないというのが本音のところです。そしてこのコミュニティのような「サードプレイス」や趣味のようにして書くことを続けているnoteや推しの存在などの楽しみがあるおかげで、それらの “いくつかある小さな気晴らし“ が私を支えてくれているのだと思うのです。
集まってくださった皆さんのお話はとても興味深いものばかりでした。
超個人的な内容なので詳しくはここには書きませんが、さまざまな対処法を聞くことができ、そして更年期の “捉え方” が人ぞれぞれであることに感慨深いものがありました。
全く何も感じたことがない人やまだその年齢に達していない人にとっては未知の領域ですし、過酷な体験談は驚きと共に時には恐怖心や不安感も煽ります。ですがそれだけ “人によって違う“ ということを目の当たりにしただけでも、この会に参加できて良かったと感じていただけたのではないかと思うのです。
そして、一つ印象に残ったことがあります。
それは、自分の「今の状態」を身近な信頼のおける人に知らせておくことの重要性です。
訳もなくイライラする、落ち込む、やる気が出ない、人に会いたくない、自信がない、などのメンタルの部分だけでなく、身体の不調もできるだけ細かく伝えておくと周りの人の心配や不安や戸惑いをある程度防ぐことができるそうです。
「あぁ、今日は調子が悪い日なんだな」とか、「イライラしてるけど仕方がないからそっとしておこう」とか、「随分不機嫌な顔をしているけれど怒っているわけではないんだよな」と理解してもらえるだけで、日々の仕事や行動や会話における摩擦を最小限にとどめ、お互い気分を害することなくスムーズに運ぶことができるかもしれない。(あくまでも知らないより知っている方が、という意味で。相手に何かを強制することはできませんし、それを伝えたことによって必ず良い方向に進むとは限りません。相手の状態や受け入れ態勢によって大きく変わることは否めないということも念頭に置いておかなければなりませんが)
小さな諍いがやがて大きな家族の問題へと発展することもあるし、自分一人が自暴自棄になって八方塞がりになると、本来なら回避できることが難しくなってしまいます。
それはそれで、また一つの新しい道への変化と捉えることもできますが、望まない分断や諍いを前もって防げるとしたら、きっとその方が望ましいこともたくさんあるはずですよね。
「なんか私おかしいかも」「ちょっとしんどいから休ませて」といった言葉がきっかけで、家族や周りの人たちに何らかのSOSを出しておく。それが直接症状の緩和につながることではなくても、自分の身近な大切な人たちとの関係性を、良好に保つことに役立つのは間違いない気がします。
それから一番気軽にできることとして「歩く」という提案がありました。実はこれはとても有効な気がします。よく健康維持のため“適度な運動”を推奨されますが、適度って何?ってなりませんか?時間的にも体調的にもなかなか上手く運動を日常に組み込むことは難しい。症状の一つとして不眠の悩みが多いことからも日中動いて体を疲れさせることは大事だとはわかっているものの、というところですが、ただ「歩く」なら明日からでもできそうな気がします。昼休みの休憩時間やいつもは自転車を使う通勤時間など、20〜30分の歩く時間を是非日常に取り入れたいなと思いました。
いつ終わるのか、先が見えないからこそ、この状態を自分がどう捉えるのか。そしてどう対処するか。人それぞれでいいと思うし何が正解かを一つに絞る必要は全くないのだとわかりました。
そしてかかりつけの病院や対応してくれた医者によっても、その結果は大きく左右されることを知りました。それだけは “ガチャ” と言ってしまえばそうなのかもしれませんが、たまたま当たったところに合わなかった場合はいくらでも違う方法を探せばいいし、自分は選べるんだということをしっかりと自覚しておきたい。誰のせいでもないし、この状態は永遠に続くことではない、と少し楽観視することも心がけたいところです。
そう、私たち人間は老いを受け入れることは不可欠だし、どう足掻こうが20代の身体に若返ることは不可能なのだから、今できることを無理のない範囲でやっていけばいいのではないかと思うし、そうするより他はないのです。
後はいかに自分と周りの人を「生きやすく」するか。それは考え方や捉え方でいかようにも工夫はできる気がします。ある程度は「仕方ない」の気持ちも持ちながら、柔軟に対処していければいいなと思います。
具体的な薬の名前や方法などを記述するのは避けますが、皆さんそれぞれ自分に合ったやり方を試されていてとても勉強になりました。
ご参加いただいたメンバーの皆さん、ありがとうございました。
*大人相談会はメンバー募集中です。詳しくはverdeのXDM(@verde88988252)まで。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?