アララの呪文
私にとってさくらももこ先生の作品は、漫画ももちろんなんだけれども、
さくらももこ先生が作詞した曲も素晴らしくて、とても心に残っている。
高校の時帰宅部だった私は、家に帰って4時ごろ毎日CSで放送していた
昔のちびまる子ちゃんをずっと観ていた。
おかげで、歴代のオープニング・エンディングは網羅している。
18歳、生きるのが苦しくて辛くて仕方なかった頃、私の家に入り浸っていた友人がカヒミカリィの「ハミングがきこえる」が好きで、彼女はいつもその曲を口ずさんでいた。
よく二人でカラオケに行って、ちびまる子ちゃんメドレーを歌っていた。
二人のお気に入りは「キンキのやる気まんまんソング」で、
その歌詞の面白さが大好きで歌っては笑ってた。
お気に入りフレーズはラップ(と言えるのか?)部分
やる気まんまん ダッシュ そう
これは肉まん ダッシュ モウ
モウは牛だろ モウ モウ
ったく世話が焼けるぜ モーウ
まだ泣いてるモーウモーウ
パカパカパカパカホース ホース ホース
うっわっ 水がジャー
意味わかんなすぎ。笑
モウモウ言ってたのになんで急に馬がでてきたの?笑
センスありすぎでしょ。
特に私の中で一番心に残っている曲は、「アララの呪文」。
本当に毎日が辛くて、苦しくて、でも何がどうしてそんなに辛くて苦しいのかもわからなくて、本当に毎日もがいてた。
そんな時、ちびまる子ちゃんを何気なくみていて当時のエンディング曲だったアララの呪文を聴いて、泣いたんだ。
迷って 悩んで 涙あふれ出しても
明日は お日様もっと輝いているよ
何かでつまづいたり 立ち直れなかったり
いろんな事がある 人生だから
ひとりで泣いてる時も思い出してね
あなたの笑顔が きっと駆け出してくる
なんとなく可笑しいね
願い事叶うかな
一聞すると、パパヤパヤパヤとかケセラセラセラリンコとか、
ふざけた歌詞なんだけどそこには深い深いメッセージがある。
悩んでもつまずいても、一人で泣いていても、
このアララの呪文を思い出すとなんとなくおかしくて笑っちゃうね、
っていう歌なんだなぁって思った時、涙が出たんだ。
「キンキのやる気まんまんソング」もそう。
意味わかんない歌詞なんだけど、結局は「元気出していこうぜ」ってことを歌ってる歌。
本当にすごい人だ。
言葉選びのセンスが素晴らしい。
ほかにもエッセイだったりコジコジだったり大好きな作品はたくさんあるんだけれども、やっぱり私の中ではさくらももこ先生の作詞した曲たちが一番印象深い。
ぜひみなさんも歌詞に注目して聴いてみてほしい。
さくらももこ先生、たくさんの元気をありがとう。
今はとっても悲しいけれど、先生の作品たちはこれからもずっと、私たちの側にいてくれるよね。
どうか、ゆっくりなさってください。
ご冥福をお祈りします。