その掴めない"あわい"を想う
桜の花びらが緑色に変わるころ
あなたはもう、いない
出逢いと別れの季節は
僕らの心も知ることなく
瞬く間に過ぎ去っていく
そんな季節の移ろいを
時の流れの速さを
ぼんやりと眺めていた
焦点は合っていないけれど
確かに瞳には何かを映して
僕はその曖昧なモノに心を投影して
いまこの瞬間の風景を切り取る
心のザワザワはどこか残っていて
そこに触れたい気持ちもあるし
そんなことない気持ちもあって
ずっと答えの出ない自問自答を繰り返し
その掴めない"あわい"を想う
言葉にすることはできない
でも言葉にしたい
もどかしさの海を漂って
二度と戻ってこない感情を追いかける
思い出して、しまうから
自分の感情に逆らうことはできずに
ココロと共に在ることを望んでしまうから
僕は、ただ、あの日のまま
変わらずに、空を見上げる