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賢いお金の使い方〜現代貨幣理論(MMT)の落とし穴

「最近変わったなー」と感じるのが『お金』にまつわること。

以前は、当面の使い道が決まっていなければ「とりあえず貯金」をするのが主流派で、子どもの頃のお年玉などは、親の言われるがままに貯金していたものです。

それが今では、貯金をしても利息は雀の涙。貯金以外の運用方法を探す人が増えてきました。ある調査会社の調べでは下記のような結果が報告されています。

Q.現在の資産運用方法をお答えください。(複数回答、全員)

1位 NISA:47.2%
2位 株 :46.1%
3位 投資信託 :44.7%
4位 保険 :31.2%
5位 ふるさと納税 :26.1%
6位 iDeCo :24.6%
7位 証券 :10.3%
8位 不動産 : 5.3%
9位 その他 : 4.1%

数年前から取り組んできたゼロ金利政策や株式投資を増やそうとする政府の方針が反映されたような結果ですが、ふるさと納税のランクインは驚きでした(笑)

昨年全国民に支給された特別定額給付金10万円で、我が子に株を買わせたという方がいました。業種や銘柄、売り買いのタイミングを自分で決めさせることで、経済の動きを肌で感じてもらうことが目的とのこと。「どんな経済学よりも身につくかもしれないなー」と感心しました。

お金がなくて困る人はいても、あって困る人はいませんよね。使い方はさまざまで、もちろん贅沢をしたり、自分の欲求を満たすために使うこともあるのでしょうが、困っている人を助けたり、技術力はあるが資金力のない企業に投資して経済を活性化させることもできます。やはりそれぞれが『賢いお金の使い方』を身につけておきたいものです。

今、どうしても気になっているのは「お金のありがたみが薄れつつあるのでは」ということ。私は古い人間なので、仮想通貨の世界は私の理解を遥かに超えています。

最近では『現代貨幣理論(MMT)』という考え方も浸透してきました。以前は財政を家計に例えて「○○家では借金が〇〇円になった。火の車なので、出費を抑えるか、収入を増やさないと」などと言われていたものです。先ほどの理論では「国の借金は資産でもあり、極端なインフレにならない限りはもっと国債を発行してお金を市中にまわしてもよい」という考えなので、「入るを量りて出ずるを制す」と言われた財政の基本理念が揺らいできています。

MMTについては、私自身の理解が浅く、これ以上は言及しませんが、私が気になるのは、さきほどの「ありがたみ」が薄れないかという懸念です。湯水のごとく使えるものと勘違いしてしまい、「優先順位を決めて効果的に使う」といった感覚が失われ、結果的に将来世代の過度な負担になることを危惧します。

国内でコロナが落ち着いている今、各地でGOTOキャンペーンが再開しています。経済刺激策として一定の理解は示しつつも、「料亭の料理をリムジンの送迎付きで食べに行きましょう!今なら〇〇円のご負担で済みます」といった宣伝を見ると「ちょっと待って、負担金以外は税金だからね」と言いたくなります。

やはり『賢く』ありたいものです。

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