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だから高校野球は面白い

甲子園大会も今日で8日目。地元熊本県代表の九州学院高校の出場ということもあり、テレビ観戦することに。試合を最初から最後まで観るのは久しぶりでした。前半は手に汗握る接戦で、どちらが勝ってもおかしくない展開も、中盤からは九州学院ペース。結果的には14対4の大差で初戦を突破しました。

感想はひとこと「やっぱり高校野球は面白い!」
地元が勝ったからだけでなく、大リーグや日本のプロ野球などに比べれば明らかに技術的には劣るものの、観ていてとにかく面白く、最後まで飽きることはありません。

その理由は、まずテンポが早いこと。投球の間隔だけでなく、攻守交代やタイムをかけて伝令が指示を与える場面など全てが全力疾走で、終始テンポよく進み、観たあとには小気味良さが残ります。

また、高校生らしさが随所に見受けられること。暴投やエラーした選手の表情には明らかに動揺が見られ、それを周りで必死にカバーしようとします。意気消沈していたかと思えば、一つのファインプレーでガラッと流れが変わることも。また、どんなにプロ並みの選手でも、時折見せる表情にはまだあどけなさが残ります。選手たちの内面までも包み隠さず見せてくれているかのようです。

そして、どんな状況であろうと常に全力プレーであること。それは出場している選手だけでなく、ベンチもスタンドも一体となり、どんなに点差が開こうが、ゲームセットの声を聞くまでは決して諦めることはありません。特に高校3年生にとっては負ければ最後の試合。「一瞬でも長くこの場にいたい」そんな気持ちが伝わってきます。

細かいところまで挙げればきりはありませんが、甲子園が面白いのは、結局は感情移入できるからなのだと思いました。私自身、高校球児の一人として部活動を3年間続けました。甲子園出場を果たせなかったばかりか、最後までレギュラーにもなれずに、ランナーコーチや伝令役、試合前のノッカーとしてようやくベンチ入りできるくらいの実力。それでも最後まで仲間と諦めずに闘い抜き、個人的には最後の県予選での高校生活唯一の内野安打が、あらゆる場面で今の私を支えてくれています。

高校球児にとっての憧れの舞台である甲子園は、県予選はもちろん、他の地区大会や記念試合、練習試合や日々の練習まで、全てがつながっているのです。球児たち一人ひとりにドラマがあり、甲子園に出場する人も、そうでない人も、晴れの舞台に居るような気持ちにさせてくれる。

「だから高校野球は面白い」
球児たちの健闘を祈りたいと思います。

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