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『自立』と『孤立』の狭間の子どもたち

「親を頼れない子どもたち約45,000人。その9割以上には親がいる」
皆さんは、この現実をどのように受け止めますか?今日は、そんな子どもたちに関わる活動をしているNPO法人「ブリッジフォースマイル」の方々と話す機会を得ました。

児童養護施設や乳児院、里親里子、特別養子縁組、フォスタリング等々、社会的養護に関わる者にとっては当たり前の言葉も、それ以外の人たちからすれば、まだまだ一般的に知られているものではありません。関係者同士が集まれば、社会的意義や重要性、それぞれの抱える課題等については、すぐに共有することができますが、その一方では、課題解決のためには、いかに多くの一般の方々を巻き込むかが重要なカギを握ることになります。

今日、話題に上がった『切れ目のない支援』『伴走型』とは、高齢者や障がい者、生活困窮者等に対して行政が共通して用いる用語であり、その実現についての「言うは易く行うは難し」は、社会的養護に関しても共通しているようです。

例えば『切れ目のない』と言いつつ、里子の場合は一定の年齢(概ね18~20歳)に達すると、里親のもとを離れ自立することが求められます。「里子に限らず誰だってそうだろう!」との声も聞こえてきそうですが、丁寧に少しずつ築き上げてきた里親と里子との関係性は、ある年齢を境にした環境の変化によって、『自立』のはずがあっという間に『孤立』に変わってしまう、そんなもろさも合わせ持つものだと思います。ひとりで飛び込む社会で生じるさまざまな悩みや不安を抱え込む人たちは少なくありません。

今日お話を伺った方は、これまで支援してきた300人ほどのうち11人が亡くなられたと話してくださいました。やはり『切れ目のない』支援は絶対に必要です。居場所をつくり、その場で悩みや相談事を聞く。特別な相談がなくてもその場で一緒に時間を過ごす。時にはクリスマス会などのイベントも催すなど、子どもたちにいつまでも寄り添えるような環境づくりに取り組んでおられます。当事者にとってはかけがえのない存在なのだと思います。

子どもたちの健やかな成長を確保するためには、もっと多くの人たちとつながっていかなければなりません。社会全体で子どもたちの成長を支えるためには、社会の構成員である私たち一人ひとりが、自分事としてその問題をとらえることが大事です。その方は「子ども中心が基本」と、繰り返し訴えられました。

まずはNPO法人「ブリッジフォースマイル」、この団体の活動を知ることから始めてみませんか。

https://www.b4s.jp/

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