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私の母の赤裸々日記が凄かった

私は多分、書くことが好きだ。
突然、思い立ったかのように文章を書くときがある。
自分だけの空間を作って、何かに囚われたかのように書く。
今思っていること・考えていることを、なんとなく文字に起こすことで、
頭の中がスッキリする。
そんな私に、母は「すごいね~!私は書くのが苦手だから、おばあちゃんの遺伝なのかもねぇ~」とよく褒めてくれていた。

私のおばあちゃんも、ものを書くことが好きだった。
同じような趣味をもつ人たちが集まり、年4回冊子を作っていた。
新しい冊子が出来上がると、おばあちゃんは、作品が載っているページをうれしそうに見せてきた。ただ当時小学生だった私は理解できないことも多く、けど温かい人が書く文章だったような気がする。

でも私はある日、母の机の引き出しから見つけてしまう。
それは厚さ3mmくらいのノートで、母の古い日記だった。
文章を書くことが嫌いと言っていた母だったので、
日記をつけていたこと自体意外に思いながら、ページをめくると
そこには、当時好きだった人への思いがぎっしり書かれていたのだ。

「今日はこういうことがあった。」だけでなく、

「〇〇(好きだった人の名前)のここが好き

「〇〇(恋敵の女性の名前)には負けないんだから!!」

赤裸々に当時の心情が書いてあった。


勝手に見てしまった罪悪感より、もっと見たいという好奇心が勝ってしまう「母のおもしろ日記」は今まで読んだ文章の中で一番面白かった。
わたしのことを褒める母だが、あんたも相当すごいよ。といつか伝えたい!


〈 今日のおすすめ ~食べること~ 〉

アップルパイとオレグラッセ / ヴァンサンヌドゥ(栄) ※写真は引用