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こんなオタクな30代は想定していなかった

先日、会社の人と「予想していた30代は、もっと落ち着いているはずだった」という話をした。

もっと大人で、落ち着いていて、余裕があり、なんていうかちゃんとしてて……そんな30代を想定していた。

現実は気がつけばこの歳になっていた、という感じで、高校生くらいからあまり変わらない。

「でもかおるさんは家庭をもっているからいいじゃない」と言われたりする。確かに結婚しているし、子どももいる。でも、そうなんだけど、そうじゃなくて……。

私は、特典につられて同じ映画の前売り券も何枚も何枚も買うような大人になるとは思っていなかったんだ……!!!!

と噛み締めながら先日××枚目の前売券をカートに入れた。

卒業のタイミングが訪れない

推し作品の劇場版がちょっとびっくりするくらい多様な前売券を発売してくるので、一体何が起こるのかと戦々恐々としている。(上記の他にもあります)

総集編+αのはずなのにこの気合いの入りようはなんなんだ……?

過去にも行われていたコンビニコラボや、大好きな直筆メッセージにも綺麗に釣られ。

子育て中で平日夜見に行けないのに、こんなに前売券買って大丈夫なのだろうか、と自分でも少し不安。

ほんとに、こんな大人になっているとは予想だにしなかった……。オタクっていつか自然と卒業するものかと思っていたのですが、そんなタイミングどこにも無かったですよ?

どういうことでしょう……

じゃあ現在の自分を嘆き後悔しているかというとぜーーーんぜんそんなことはなくて、超たのしいい!!!!!!

たーーーのしーーーーい!!!!

そう、楽しいのだ。

大人になると「楽しい」は貴重

生きることはそれなりにしんどく、働かなければならないし、稼がなければならないし、思い通りにいかないことも、思いがけぬ病気怪我をすることもある。

それでも日々それなりに耐えていけるのは、好きなもののおかげだ。

特にイベントか何かが控えていると「あと何日であのイベントだから頑張ろう」「何曜日はあれがあるから楽しい」とわくわくして生きていける。

リアルタイムでアニメにハマっている時などは、毎週毎週放送が待ち遠しく、話の展開に心乱され、頭の中は作品のことでいっぱいで、それはそれは狂おしいほど楽しい日々だ。

私は2020年に推し作品の新作劇場版があるので、今はそこまでは何とか生き延びようと頑張っている。

思うに、「好きを仕事にする」ことや、「好きなことだけをして生きていく」ことは簡単ではない。

好きだけどニーズがないものや、マネタイズしにくいものも沢山あるからだ。

それに大人になると「楽しい」も貴重だ。
どうしても、責任や義務が増えるから。

しかし、「好きなこと」があれば、ちょっと面倒なあれこれや、やや疲れるけどやらねばならない諸々を乗り越えられる。

私だってこんな30代になるとは思わなかった。

キンプリから入ってプリリズを視聴し号泣した時は、「私もとうとう女児向けアニメで号泣する大人になってしまった……」と思ったりした。(あの時はまだ20代だった気もするけど…)
子ども向け作品てプリミティブな良さがあるから響いちゃうよね。仕方ない。

それでも、それなりに楽しく生きていられるのは趣味に負うところが大きいので、こんな30代でもいいかなと思う。

理想の30代は幻想?

ちなみに「想像していた30代」に該当する人が、案外身近にはいない

類は友を呼ぶのかもしれないが、なんらかの趣味をもち、楽しそうに踊ってる人ばかりだ。

でもみんなそれなりに大人として生きている。

私も結婚したし、家族もできた。自由時間は減ったし、諦めたもの、手放したものもある。

共同生活だから、家中私の好きなもので溢れさせるわけにもいかない。色々調整や相談やすり合わせも必要になってくる。

相変わらずアニメや漫画が大好きだけど、家事もできるようになったし、仕事もそれなりに回せるし、育児も頑張っているし、日々の環境の変化にも対応している。

そこそこ大人になりつつ、変わらず愉快に踊れることを、ありがたく思う。

私がオタクでいられるのは、大人向け作品が増えたこと、以前ほど風当たりが強くなくなってきたこともあるとは思うけれど。

大人がこんな趣味じゃ恥ずかしい」「周りの人がよく思わない」なんて考えははねのけて、公序良俗と法律に反せず、生活が破綻しない範囲で、好きなものを楽しめる大人は、そう悪くないと思う。

どうせなら、楽しく生きてる姿を子どもに見せたいしね。

実のところ、「前売券、××枚も買ってしまった……」と不安になりつつも心の中では「まぁいいや!いざとなったら友人知人を招待しよう!っていうかグッズも手に入って映画も観れるなんてお得すぎない!?」と思っているのだ。

あぁ、楽しい。

家族を守り、趣味を貫くために、稼ぎ、体調を整え、良好な人間関係と信頼関係を築き、人の役に立ち、休みたい時は自分が休めるようにする。

夫よ、7月は映画館に通うので、色々よろしくお願いします。

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