妻の不在中に、子どもが体調を崩したら?
「息子氏、体温は37度ぐらいなんだけど調子悪そうだから保育園休んで病院行ってきます」
そう夫から連絡が来たとき、私は既に仕事中だった。
私(妻・母)がいない時に子どもが体調不良!
我が家は、私が会社へ出発してから息子と夫が起き出して、食事をとって保育園へ行く。そして今は夫婦共に基本毎日出社だ。そんな流れなので、私が家を出てから愛しい息子の体調不良が発覚する、なんてことも確かにあり得る。
あり得るが、今回初めてそうなった。
さぁ、私は職場でパソコンを前に動揺である。
37度は息子にとって割と平熱だけれども、心配だ。そういえば昨夜、少し咳き込んでいたかも。週末全力で遊びすぎて疲れがでたのかな。
てか、夫、仕事は? 私、早退した方がいい? とりあえず午後半休? っていうかコロナだったらどうしよう。
聞けば、夫は急遽在宅勤務に切り替えて、病院に息子を連れて行ってくれるという。
なんというできた夫だ。
ここから夫のナイスプレーが炸裂する。
子の体調不良時はタスクがいっぱい
まずは想像してみてほしい。子どもが平日体調を崩すとどうなるか。
保護者は非常に大変である。
なにしろやることが多いのだ。
〈対保育園〉
・保育園への欠席連絡
・内容によっては、検査結果の連絡
〈対子ども〉
・子どもへの保育園を休むという説明
・体調不良の子に何か食べさせる
・体調不良の子を着替えさせる
・体調不良の子に病院行きの説得をする
〈病院関連〉
・保険証、診察券、医療症、お薬手帳の準備
・体調不良の子を病院まで連れて行く
・待ち時間をなんとかやり過ごす
・診察を受ける
・薬を受け取る
〈診察終了後〉
・家まで連れて帰る
・体調不良の子をなるべく休ませつつ過ごす
・体調不良の子に何か食べさせ薬を飲ませる
&仕事。
単純にタスクが多いうえに、体調不良の子どもは不機嫌だったり、素早く動けなかったり、気が弱くなっていたりして、普段に輪をかけてスムーズに物事が進まないことが多い。
そのうえ親も心配なので、脳の処理速度が落ちる。
重力が普段の3倍くらいの体感に私はなる
大変なのだ。
しかも夫は、在宅勤務をするという。一度私もやったことがあるが、子どもは大人しく寝てなどいられず、弱々しい姿ですがりついてくるのが痛々しくて、結局午後から仕事を休んだ。
「仕事大変だったら言ってね。早退とかするから」
と夫に連絡しつつ、私も仕事の優先順位を入れ替え、出社中でなければできないことから急ぎ着手する。
結局、息子はコロナではなく、私は早退することなく丸一日働けた。
何が凄いって、夫が上記の全てをつつがなく終わらせたことだ。
頼れる夫婦関係のありがたさ
夫の人柄もあるだろうが、
・日頃から子を病院に連れて行っている
・子どもが何を食べるか把握している
・職場が勤務開始時間等に柔軟
なのが功を奏したのだろう。
幸い息子の体調もそこまで深刻ではなかったようで、食欲もあり、昼ごろには元気に遊び始めたという。
帰宅すると息子が駆け寄り抱きついてきてくれて、ほっとした。大好きなみかんの缶詰とゼリーを食べて、仕事をする夫の隣で、お絵描きしたり、ブロックで遊んだりしながらのんびり過ごしたらしい。
とはいえ、体調が悪い中母親がいないのは心細かったようで、たいそう甘えん坊になっていたから、たくさん、たくさん、くっついて過ごした。
それにしても、今回あまりにも自分の出番がなくてびっくり。
普段から、夫に頼って色々とやって貰っておいてよかったと思う。体力的に疲れている時に、休日子を病院に連れて行くのをお願いしたり、予防接種に連れて行って貰ったりしていたのだ。
おかげで、かかりつけ医も、保険証のありかもわかっていた。
ありがたい夫のおかげで、子が体調を崩しているのに一日何事もなかったかのように働けるという不思議な体験もした。上の世代の男性たちってこういう感じだったのかしら。
転職後で有給が使えない夫に代わり、子どもの体調不良に100%対応していた頃の自分が報われたような気がした。
元々人に頼るのが苦手なタイプだったけれど、子が生まれ、とてもひとりでは手が回らなくなり、壊れかけて夫に色々頼れるようになってよかった。
頼るのはリスクヘッジに繋がり、結局「強く」なる。
そう実感した出来事だった。
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