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あふれる自転車
マンションを購入するとき、駐輪場のことを考慮する人がどれぐらいいるだろうか。
分譲マンションの多くがファミリータイプで、4~5人で居住する前提で作られている。
■ 不要自転車の見分け方はこちらの記事 ■
両親と子供2人の標準世帯に向けた作りになっていて、2~3LDKが中心だ。子供が大きくなればそれぞれに自転車が必要になるし、親の通勤に自転車を使うこともあるから、一家に2~3台以上の駐輪スペースが必要になる。
にもかかわらず都心の多くのマンションでは、1住戸あたり1~2台分の駐輪スペースしか確保されていない。
その上、2台分の駐輪スペースのうちの1台分は2段式ラックの上段である場合が多い。
この2段式の上段ラックは、ほぼ使えない。
少なくとも、女性の力では自転車を上げ下ろしすることは不可能に近い。
下段であっても、チャイルドシートが乗っている自転車は通常の自転車より幅広で駐輪が難しい。無理に駐輪すると、左右の自転車が留められなくなり、もめごとの火種となる。
こうして、駐輪スペースの増設が毎度議題に上り、スペースの空きをめぐってバトルとなり、毎年抽選会をおこなうマンションさえある。
しかし、この問題は解決しない。
都心のマンションには駐輪場増設スペースなど設計段階で存在しないからだ。
果たして、置き場所のない自転車はマンションの空地や各部屋の前に駐輪されることになる。マンションのエントランスや部屋の前に駐輪されれば美観が損なわれ、モラルが低下したマンションとみなされる。また、狭いエレベーターに自転車を持ち込むことになり、大いに迷惑だ。
さて、それではどうするか、私なりの苦肉の策をご紹介しよう。
1台目の自転車以外は、折り畳み自転車に限定するという管理規約を設定するのだ。
折り畳み自転車なら軽くて2段目に乗せられるかもしれないし、折りたたんでエレベーターに乗せることで迷惑を緩和する。
そして、玄関前に置かない。部屋の中に必ず持ち込むのだ。
それができないなら「買わない」を徹底しよう。
とは言っても、絵に描いた餅になるのが関の山なのだが・・・。
余談だが、最近のタワーマンションには自転車用のエレベーターを設置するマンションが出てきた。駅すぐのタワマンに住んでいても、自転車は必需品なのだ。
だから、マンションを買う際には、駐輪スペースを必ず確認してほしい。
1住戸に3台以上のスペースが確保されていなければ、不便なマンション、もしくはモラルの損なわれたマンションへと変貌し、理事会も紛糾するだろう。
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