映画「オープンハウス」
「オープンハウス」
それは、開かれたお家、つまり「家の中を見学できるお家」ということです。
『OPEN HOUSE』(監督行定勲)
(オープンハウス)は、1997年に製作された日本映画。 、2003年12月13日に一般公開となった。行定勲監督が1997年に撮った記念すべき監督デビュー作です。辻仁成のオープンハウスが原作です。脚本は行定勲と樽谷治緒と白川多喜子の三人。
登 場 人 物
ミ ツ ワ 椎名英姫
トモノリ 川岡大次郎
ユイ コ 南 果歩
ト キ コ 加藤登紀子
ミ ヤ ケ 村田雄浩
小川 小木茂光
#0タイトルパック
どこか懐かしい温もりのあるざわめき。聞こえてくるある家庭のだんらんの声。子供の笑い声、犬の声、パパもママも笑っている。それは遠い記憶。
家族の肖像。幸せな家庭がそこにはあった。この8ミリの映像はミツワの家族なのかそれとも赤い服の少女の過去なのかオープンハウスを覗く赤い服の少女の謎
メインタイトル「OPEN HOUSE」
8ミリフィルムで複数の家族のドキュメント。 懐かしい幸福な感じ。
全部で142シーンあるストーリーをジグゾウパズルのように繋ぎ合わせて一枚の作品を完成させるのが映画です。
台本通りに撮影したとしても編集でガラリと変わるのが、映画とも言える。この作品もそうである。
オープンニングとエンディングが、台本から変わったのである。台本のオープンニングはトモノリで始まりエンディングがトモノリで終わるのだが、本編では、ミツワで始まりユイコで終わる。ウスバカゲロウの実写とそれを見るユイコは、蟻地獄の脱出を思わせる。住人を喪失したオープンハウス。オープンハウスを覗く正体不明の少女は8ミリビデオの、元の持ち主の娘なのか。同じ体験を持つミツワ。辻の原作に行定の計算が見事な作品で才能が開花する瞬間が感じられる作品です。
あるオフィスのイベント会社の大部屋の端のテーブルで待たされて、売れないモデルのミツワ(椎名英姫)の仕事は、折込チラシのモデルばかり。そんな仕事でもこなしていかなければならないことに、行き場のない苛立ちを感じている。あるパーティーで掴みあいのケンカをしたミツワは、泥酔して店から追い出され、トモノリ(川岡大次郎)と出会う。その夜、トモノリはミツワを介抱し、家まで送る。翌朝、目を覚ましたミツワは、トモノリの存在に驚く。トモノリは動揺しながらも状況をミツワに説明する。ミツワは一人トイレにこもり、昨夜の記憶をたどる。そんな奇妙な出会いから、ミツワとトモノリの奇妙な共同生活が始まる。数日後、エンリケという哭くことを忘れた犬も2人の生活に加わることに。そんな日々を過ごすうちに、ミツワは、彼女のファンであるという小川の計らいで、雑誌の専属モデルになるチャンスを掴む。トモノリはエンリケ(犬)と一緒にミツワの帰りを待つ毎日。あるとき機嫌が悪いミツワから、エンリケを捨てるか、トモノリが出て行くかの選択を迫られ、トモノリは仕方なくエンリケを手放すことに…。
「ユイコ」と大きくふたつのエピソードが繰り広げられていく。篠田昇キャメラマンによる映像は、淡々としながらも透明感あふれる作風と巧みに融合している一方、マンションの隣の部屋には、離婚した女性ユイコ(南果歩)が、その影響で心を閉ざし奇妙な(行動身体がかゆい)をとり始めていく、ユイコ(南果歩)が住んでいた。ユイコは夜になると、体中をかきむしる。医者からは「離婚による精神的なもの」と診断された。熱烈なアプローチで迫るミヤケ(村田雄浩)、別れた夫の恋人マキは一方的にユイコの生活に侵入してくるが、ユイコの心は誰に対しても開かない。アレルギーー症状は悪化するばかり。母のトキコ(加藤登紀子)はそんなユイコを心配して訪ねてくるが、別れた夫の思い出話を聞かされ、再び切なくなるユイコ。思いを寄せる人に振り向いてもらえず、それでも必死に相手の心を求めている人々。みんな、満たされない思いを抱えながらも毎日を淡々と暮らしている。まるで寂しいことには慣れてしまっているかのように。そんな穏やかな日々の生活の中で、それぞれが何かを見つけようとしていた。謎の赤い服の少女はオープンハウスをのぞいている。犬小屋に火をつける。台本では室内のカーテンになっていたけどね。それを消すトモノリ、警察署、なぜ犯人をかばうのか、一才理由は明かされないが、だいたい理解できる。台本の順番は大胆に入れ替えられていて、台本ではトモノリが主人公の様に思える。撮影するにつれてミツワとユイコになってしまったのかな。面白い映画だったな。最初の一本で終わる監督も多いなか、その後の活躍をみると、中々の出世作です。
オープンハウスといえば、怪獣と戦う、堺雅人さん演じるサラリーマンが、夢が詰まった「便利地、好立地。」なマイホームの建設予定地を守るため、 突如現れた怪獣と巨大化して戦うCMが、有名だが。家にまつわるミステリー話も多い。世間には、思わぬ落とし穴や蟻地獄があります普通に生活しているだけでは落ちることも少なくありません。もがけば、もがくほど吸い込まれて行くのです。落ちないようにするのが賢明です。この映画にはそういう怖さもあるのでしょう。くれぐれもオープンハウスにご注意を!