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ほんとの話 (I)

こういうものは、始めたらあるていど継続しないとならないだろうな(もしくはきっぱり一切やめるか)と思うので、きょうもまたどうでもいいような話をあげます。(I)とありますが、(II)があるかどうか不明です。
今回は実話です。

仕事場のマンションの懇親会の席で。
「よく、平日の昼間にお見かけしますけど、どんなお仕事をされているんですか?」
と質問を受けた。
時候の挨拶ぐらいの軽い口調だが、「一度直接聞きたかった」感がにじんでいる。
ここですらっと「作家です」と名乗れる人がうらやましい。ぼくはいまだに「作家」と名乗れない。
(そのへんの心境はまた別の話になるので別の機会に)
しかたなく「来る日も来る日も家にこもって、どうやって上手に人を殺すか、そしてそのあと、警察にばれないようにするか。ということかばかり考えています」と答えた。
「あ、ああ、そうなんですか」
笑いかけていた表情が固まった。

ふだんから、表情も口調もまったく変えずに冗談を言うので、知り合いの編集さんにも「伊岡さんは、真面目に言ってるのかふざけているのか、判断がつきません」と苦情を言われたことがある。
もう一度スミマセン。

【おまけ】
別の機会に同じ質問を受けて――

「ここだけの話ですが、CIA日本支部のエージェントをしています」
と答えたこともある。
このときは、相手は高齢女性だったが、なぜか納得してくれた。
「ああ、そうなんですか」
そのあと、隣にいた同世代の人に「CIAのエレジェントなんですって」と耳打ちしていた。


(2020.04.15)


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