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お騒がせ続く北朝鮮

低レベルで稚拙

北朝鮮が汚物をつけた風船を約260個も韓国に向けて飛ばしたことに対する、韓国軍のコメントです。それに尽きる感があります。
冒頭の写真はソウルで見つかった、風船で飛来したゴミです(韓国軍合同参謀本部のSNSより)


「表現の自由」

気になる「汚物」の中身ですが、これまでのところ確認されたのは、たばこの吸い殻、堆肥、使用済みの乾電池、布のぼろきれ、ペットボトルなどだそうです。

堆肥…汚物ではありますが、慢性的に肥料が不足する北朝鮮の農業にとって堆肥はけっこう大事です。毎年、堆肥を確保する活動が全国規模で繰り広げられるほどです。その名も「堆肥戦闘」。
なのに、その一部を風船で南に飛ばされと聞かされた農民たちの心中やいかに。

この「汚物風船」について、金正恩(キム・ジョンウン)総書記の妹・金与正(キム・ヨジョン)氏は、29日夜に談話を出し、韓国の民間団体が北朝鮮に向けて体制批判のビラなどを風船で飛ばしていることへの対抗措置だと説明しました。
曰く、「汚物風船」は「誠意の贈り物」で、韓国の人たちは「今後もずっと拾い続けなければならない」と。

そして、自分たちが風船を飛ばすのは「表現の自由」であり、また、それは韓国国民の「知る権利を保障する」とも。

なんだか子供の口喧嘩のようですが、背景には韓国の司法判断があります。
前の文在寅(ムン・ジェイン)政権下で、韓国から北朝鮮へのビラ飛ばしは法律で禁じられました。しかし、その後、憲法裁判所がビラを法で禁ずるのは「表現の自由を過度に制限する」という判断を示したのです。このため、今の尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権はビラ飛ばしを止めようとはしていません。

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