9月の日銀会合及び植田総裁会見のポイント解説
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日本銀行は9月19日から20日にかけて行われた金融政策決定会合で政策金利の据え置きを含む金融政策の現状維持を決定しました。前回7月会合で政策金利を0.25%程度へ引き上げたことにより市場に混乱をもたらしたという見方がある中で、足もとの金融資本市場は「引き続き不安定である」との認識から今会合での追加利上げは見送った様子です。会合開催の一週間前には米ブルームバーグなどから「現状維持の公算大」というリーク記事が出ていましたので、追加利上げが見送られたことそのものに意外性はないでしょう。
7月頃と比較して為替環境に大きな変化がみられる中、市場関係者は12月会合あるいは来年1月会合での追加利上げを見込んでいます。その背景には賃上げ動向や物価の上振れリスクなどいくつかの要因があり、植田総裁の会見ではそれらについてもコメントがありました。
この記事では次の利上げ時期への見通し等を含めて、今回の会合内容及び植田総裁会見のポイントを解説します。
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