新型コロナと障害者施設〜現場はギリギリ〜
今日は土曜日。
昨日、仕事が終わって家に帰り、なんだかとてもホッとしました。
気を張っていた一週間が無事に終わり、そこから少し解放されたような感じがしました。
一週間、長かった…。
今週は、緊急事態宣言が火曜日に発令されたこともあって、発令前は今後が予測できない中での事業所方針の検討が続き、スタッフといろいろ話すなかで一旦は緊急事態宣言が出たときの事業所スタンスを文章でお知らせしました。
予測できないことが多い状況でしたが、お知らせを出したことで利用者の方に伝わるものがあったのならうれしいですし、こちらのスタンスが明確になったこともあってか、結果的には翌日は大きな混乱もなかったように思います。
緊急事態宣言後は、「いつも通りの営業」を心がけました。
それが自閉症の人にとって「ルーチンを保つ」ってことにもなりますし、スタッフみんなで「いつも通りの対応」ができるよう努めることで、利用者の皆さんにとって安心感を与えたり、不安な気持ちを吐き出してもらえればと思っています。
また、所属する法人では、定例で所属長たちが参加する幹部会議があります。
最近は頻繁に開催していて、議題はいつも新型コロナのことばかりです。
部署によって状況はかなり違い、法人として統一した対応ができないことも多く、利用者の方、ご家族などのニーズも事業所によってかなりバラバラです。
毎回参加するたびに、事態の複雑さと対応の難しさを感じています。
昨日も定例会議がありました。
各部署からの報告は、一週間前とかなり状況が変わっており、緊急事態宣言が出たこともあって、現場はかなり混乱しているようです。
まぁ、簡単に言うと「働くスタッフもギリギリ」って感じがしました。
緊急事態ですし、TVや新聞などの報道も過熱しますし、不安を煽るようなSNSなどの投稿も多いですし、利用者の方やご家族と同じく、働くスタッフもギリギリなんだって、改めて思いました。
…てゆうか、そこまで考える余裕が僕にはなく、「いつも通りを保つこと」に精一杯になりすぎて、周りを見れていなかったようにも思いました。
スタッフがギリギリな状況であることは、ちゃんと理解したほうがいいし、思いやりや気遣いが今はとても重要。
それはちゃんと忘れないようにして、来週も頑張らないといけないです。
でも、それ以外にも忘れてはいけないこともあるように思います。
それは、僕らの仕事は「福祉の仕事」であるってこと。
社会保障制度の枠の中で、障害福祉というセーフティネットとしての意味を持つ仕事であること。
社会の中では弱い立場になってしまう方々を福祉サービスで人的支援をするのが僕らの仕事です。
今回のような緊急事態では、経済的・社会的に弱い立場の人が一番被害を受けやすいです。
それは忘れないようにしたい。
緊急事態宣言発令後、大阪府は社会福祉施設の障害者施設等は適切な感染防止策の協力要請 (24条第9項)をする中で施設の使用制限をしていません。
現在のところですが…
もちろん、他の障害福祉事業所において、閉所や規模縮小、リモート支援など、新たな工夫で頑張っておられるところも多いのも事実です。
人的な支援が必要である人を対象にして事業所運営すること、対人援助の仕事をしてるってことって、こういう時こそ求められることも複雑になりやすいのかもしれませんね。
福祉の現場は、働くスタッフが元気で明るく笑顔で利用者の方と関われることが大切です。
でも、今の現場のギリギリ感では、働くスタッフにも余裕がないのも事実。
開所するか、閉所するかの二択ではなく、利用者の方への支援の必要性を十分考えながら、働くスタッフの気力とのバランスをうまく保って乗り切りたい。
そんなことを思った一週間でした。