現場で使えるWeb解析の考え方!「提案型ウェブアナリスト育成講座」を受講した話
こんにちは。株式会社ゆめみでデータアナリストをしているhondaといいます。
今回ご紹介するのは小川卓さんが主催する「提案型ウェブアナリスト育成講座」の話です。
この講座、なんと約50万円もする講座なのですが、ウェブ解析を仕事としている人なら、まず間違いなく受講をおすすめする講座です。
先にお話しておくと、小川卓さんの講座、私2回ほど受けたことがあるんですよね。
今回、受講を決めた理由も、これまでの学びの中で、ウェブ解析におけるバックボーンに大きな影響を与えたのが、小川卓さんだからです。
ウェブ解析ってそもそもどうやって習得するの?
ウェブ解析についてですが、実はこれという正解やスタンダードな正攻法ってないんじゃないかと思っています。
よくあるセリフで「自分、解析は独学なんです」って本当によく聞くんです。
あらためてこの言葉の背景を考えると、そもそも分析を学ぶ教育機関なんてものはないってことに気が付きました。
データサイエンス、データサイエンティストっていう職業あるじゃん!
その人達は統計やPythonみたいな専門スキル勉強してきたんだから学ぶところなんていくらでもあるでしょ!
と言われるかもしれませんが、それはあくまでデータ分析のスキルに特化した人のことをいうと、自分では考えています。
ここでいう分析・解析はビジネスでメディアを運用してきて、それを事業の成功に導く改善手段として考えたときの分析・解析ということです。
ウェブ解析あるある
実際、統計なんて勉強しなくても、ウェブ関係の仕事をされてきた方なら、こんな経験あるんじゃないでしょうか。
というところで、施策を考えたり、実行したりするために社内説得するなんてことは往々にしてあると思います。
そういったところで、必要にかられてGAを使う、解析っぽいことやり始めるというのが大半なんじゃないかなと思ってます。
実際に自分も業務上必要だったからGoogleAnalyticsに触れて、そこから徐々にいろいろなことができて、自分解析得意です!と考えられるようになった人です。
だから、解析の勉強したいんですけど、、と言われても実践の中で学ぶことが多すぎて、正直、実務での解析→改善実施までを、0から勉強して即実務で活かせることはないのではと考えていました。
ウェブ解析の資格について
ここで話はかわりますが、ウェブ解析の資格といえば、ウェブ解析士という資格が一般的です。
実際に私も上級ウェブ解析士の資格を持っています。
ただ、ウェブ解析士の資格を持っていればアクセスデータから必要なユーザー傾向を見出して、更には改善施策まで落とし込めるとは感じていなかったのが実態です。
あくまで、知識としての資格であって、実務が伴い、実行してこそ、これらの知識が血となり肉となり、ウェブ解析が仕事に落とし込まれると考えています。
提案型ウェブアナリスト講座の立ち位置
では、本題に戻って、今回の提案型ウェブアナリスト講座ですが、、実際に受講してみて、完全に実務型のウェブ解析講座と私は捉えています。
正直、この講座、難易度高かったんだと思います。
自身が解析における行動ログの取得設計や、GAの扱いGTMでのイベント実装まで、ある程度こなせる状態にあったので、目からウロコな情報や、実務にほしかった情報だらけでした。
ただ、この手前で止まっている人には、正直なにに役立てるのかがわからない、という情報も多かったのではと思いました。
講座受講までのおすすめステップ!
ですので、私が受講におすすめするステップとしてはこうです。
ちょっとGA触れるから、受けようと思うと火傷します。
なので、初心者には決しておすすめできる講座ではないのですが、解析なんだかんだよくやるようになってきたなぁ。なんか自分の強みになってきたかも!と思っている人には、早めに受講をおすすめしたいです。
何年も解析を独学でやってきて、自分はもういろいろできている!となってくると、もう必要ないのかもですが、そこまで到達する労力を考えると、先に学んでおくことで、一気に近道できるんじゃないかと感じます。
受講内容について
そしてここから内容の話に触れていくんですが、私冒頭で、2回ほど小川卓さんの講座受講したといったじゃないですか。。
ほぼそのまま、今回の講座でもそのお話がありました。
同じだったら意味ないじゃ~んと思いますよね!いや違うんです。これまで点として使えると思っていた考え方が今回の講座で線になったんですよね。
で、確実に言えることは小川卓さんが長年実践してきた方法、、包み隠さずすべて教えててくれるということ。
小川卓さん自体が有名な方なので、色々解析の記事だったり、1日レベルの有料講座などもやっているかと思います。
もちろんその講座や記事も大切なんですが、それって点なんですよね。実務でももちろん活かせるんですが、最初から最後(継続するところ)まで身に染み込ませるように学ぶにはこの講座しかないんだな、と終わった今なら思えます。
カリキュラム
カリキュラムの大軸はDMAICプロセスというものを学んでいきます。
目標設定→改善文化の継続まで、どうやって実践していくかを講座を通して考えていきます。
講座を通して、プロジェクトを上手く推進していくためのキーパーソンとしての立ち位置を確立できるのでは!という期待感を持てるようになりました。
もちろん、GAをうまく使うためには、というピンポイントなテクニックも盛りだくさんでした。
学びとなった2点をピックアップ
コンセプトダイアグラム
コンセプトダイアグラムは名前だけは知っていたのですが、本講座でワークショップを通して実際に作っていく中で、これは使える!という実感がもてるようになりました。
ロジックツリー(KGI-KPI設定)を今まで推奨してきたものの、クライアントで実際に使えるレベルまで考え込んで作れるといったことが正直あまりありませんでした。
KGIから分解して、指標を設定していく部分で、分解する理由付け自体の難易度が高いのだと思います。
コンセプトダイアグラム自体の目的が、プロジェクトのゴールを設定し、追っていくユーザー軸のKPIを設定するものになるため、コンセプトダイアグラムを通して、参加した全員の共通認識として、やらなければいけないことがはっきりしてくるのだと感じました。
※説明しきれないので、コンセプトダイアグラムがどういうものか詳細はググってください
GoogleAnalyticsのセグメント機能
こちらGAの分析機能の一つです。ちょっとなれてきて次のステップで使うっていうパターンが多いでしょうか。
CVしたユーザーだったり、モバイルセッション、みたいなところで、比較するときによく使う機能です、が、えーと、自分使いこなせている気になってました。
あらためて、仮説、検証を行なう中で、仮説をデータで証明するためにはセグメントでどういう状態のユーザーがどういう行動をしているのか深くは考えられていなかったんだなと思いました。
例えば、
みたいな複雑なこともセグメントで絞り込めるようになりました。
だからなに?と思われるかもですが、講座の最終課題である分析改善レポートを作るのに、50個以上セグメントを作ることになりました。
今まででダントツの量です。。
それぐらい、分析において、セグメントを作るっていうことは重要で、それこそ今後分析提案するなら、それくらいはセグメントをせっせと作ることになると今回しみじみ感じました。
仮説をどうやったら検証できるという、検証の質が何段階も上がった気がしています。
まとめ
ウェブ解析において、今まで独学でやってきた自分ですが、今回の講座を通して、あらためて、自分がやることの全体像がつかめた気がします。
ただただ、改善案を出すのとも違いますし、手探りでPDCAをまわすのとも違う。
今やる施策がどこに、どう影響をもたらすのか、それをプロジェクト全体に浸透させ、文化を根付かせる方法論的なものが見えてきたような思いです。
このあたりは最終的に実践してなんぼですので、知った気になっただけで終わらないように業務に落とし込んで、血肉にしていければと考えています。
と、まぁ、いろいろ話してきましたが、本音としては単純に3ヶ月の講座。。宿題・レポート作成までけっこう大変でした。
でも、それ以上に新しい学びがたくさんで楽しいと思います。
ですので、割と覚悟をもって申し込むことをおすすめします。そして受講するなら、とことん貪欲に自分の学びにしてください。