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tripleSeedの樹

 茅ヶ崎中央病院・心臓血管外科のオリジナルクリアファイルを作成しました。入院中に発生するたくさんの書類を整理していただくためのものです。

 イラストは なむらしゆ さんにお願いしました。
 私たちは開設以来、3つのC(tripleSeeds)を標榜しています。

  ・Commitment(責任と結果)
  ・Company(チーム医療)
  ・Comfort(快適な手術体験)

 この3粒の種を芽吹かせ生長させ、やがて絡み合った一本の大樹(tripleSeedの樹)に育てたいという意図を汲んで、素敵なイラストに仕上げてくださいました。
 これから手術を受ける患者さんが「希望」を感じられるイラストだと思います。

 師である南渕教授はよく言います。「良い心臓手術とは、何年かのちに患者さんが手術を受けたことすら忘れてしまう手術である」と。
 最小限の苦痛で良好に経過し、合併症が起こらなければ、記憶には残りにくい。いつの間にか喉元を過ぎてしまうような手術こそが理想、というわけです。

 ですから、心臓手術に「思い出の品」などは不要です。
 でも、術後何年か経って、何かの拍子にこのクリアファイルが出てきたときに、ほんの少しだけ思い出していただいても悪くないのかもしれません。患者さんが掛け替えのないご自身の人生において、心臓の病気という困難に直面したとき、勇気を出して開心術を受けるという選択をした、それは揺るぎない証(あかし)なのですから。

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