今更に『紋章の謎』をやってみた:第2部
どうも、S(h)inと申します。
こちらの記事は前に書きました、今更に『紋章の謎』をやってみた:第1部の続きとなります。まだ読んでないよ、という方はそちらを先にご一読ください。よろしくお願いします。
1.第2部プレイ開始前の話
実際のプレイ感想の前に、1部を遊び終えた直後の振り返りを少ししますと、とにかく不安でいっぱいでした。基本的にプレイをする上で前作『暗黒竜と光の剣』と比べ続けて見てしまったせいで正しい評価がしづらく、だいぶネガティブな気持ちを抱え続けたのが原因ですね。
ですが、このゲームは第1部クリア後にすぐさま第2部が始まってしまうんですね。そこで急にシナリオが展開して息をつく間もなく1面が開始してしまいます。これには驚きながらも、こう思いました。「やっと見たことのないマップだ!」と。(とりあえずその日はセーブして記事の執筆に向かったのですが。)
そもそも今までの評価が『暗黒竜』と比較され続けたのはリメイクに当たる部分だったために当然で、ようやくこれから知らないシナリオ、新しいマップとかが来るのでちゃんと独立した1つの作品として楽しめる、ということが実感できたのがうれしかったですね。ある意味、「これからようやく私の『紋章の謎』が始まるんだ」と思っていました。
(FEヒーローズなどで少し話をかじっていたのは置いておきましょう)
3.実際にプレイした感想
このわくわくを胸にプレイを開始して、無事第2部のクリアまで至りました。ゲームの総プレイ時間は4266分≒71時間、第2部単独のプレイ時間としては38時間くらいとなりました。
全員生存主義者なのでどうにかなって良かった
そして、第2部の感想なんですが、「SRPGとして新要素を増やしたいのは分かるがユーザの負担が増えてるだけじゃないか」って感じですかね。特に気になった点について2つ挙げておきます。
3.1.「おりる」コマンドの追加
1つは「おりる」コマンドの追加について。これは第1部やった段階からめちゃくちゃ不満だったのですが、「第2部はこういうの踏まえてマップ設計してるやろ」と思ってました。全然そんな配慮はなかったです。
依然、第1部と変わらず重要なマップに「城攻め」が当てられているので、その間は騎乗系のユニットにはほぼ出番がありません。ここでの活躍を見越して傭兵などの育成を前もって進めておく必要があるレベルです。
ただ、さすがに野外のマップでは騎馬が活躍するのでは?と思ったのですが、第2部では長距離移動という点で対抗馬となる飛行ユニット、カチュアやパオラが意外と早く加入してしまいます。加えて砂漠や森、山といった地形が思ったより出てくるので地形を無視した移動の出来る彼女らがとても重宝します。騎兵と違って飛行特攻を受けてしまう点に関しては範囲管理をすれば気にならない上、最悪「おりる」を使えば特攻を受けなくなります。
これは安易に使ってたら育ってたパオラ姉さん
その「おりる」の実装はソシアル系のナイトばかりが悪影響を受けた形となっています。私も第2部開始前までは「第1部では育てられなかった騎士を育成するぞ!」と思っていたのですが、最終的にペガサス三姉妹が全員ドラゴンナイトになるくらいユニットの育成が偏ってしまいました。
3.2.敵攻撃範囲が常時表示できない
もう1つが「敵攻撃範囲が常時表示できない」ことです。これがこのゲーム一番の問題点だと思います。この文句自体は第1部プレイ時から出ていたんですが、その時は「シューターとの距離が取り辛い」程度でそこまで踏み込んでの文句は出ませんでした。それ以外のユニットはなんだかんだ歩数を数えて対処できるレベルだったので、大きい問題にまで感じなかったんですよね。
が、第2部になると話がガラッと変わります。まず問題となったのが新登場敵ユニット「飛竜」ですね。移動距離10の1-2射程竜なので基本的に要注意な敵なのですが、配置されるマップのほとんどに飛竜の進行を妨げる障害物がありません。そのため12マス先の敵を攻撃できる強ユニットとなってしまっています。
そして、大体その範囲ギリギリのラインあたりを見てる際には画面から見切れいるので、敵ターンになってから攻撃範囲にいたことに気づくという事故を数回やりました。一応大体のユニットが耐えるんですが、体力管理が甘かったりするともうリセット(1面やり直し)です。
アイコンはかわいいんですけどね…
また、この問題を一番厄介にしたのが「メティオ」ですね。メティオはウォームと同じく射程3-10の魔法で敵専用武器ですが、ウォームより威力も命中率も高いので慎重に術者を倒す立ち回りが求められる呪文です。後半のマップでは城の中に複数人のメティオ術者が配置されたりして、他のユニットとの連携でプレイヤーを追い込んできます。
ここで苦しいのが、複数人の攻撃範囲に入っているかどうかが非常に分かり辛いことですね。ユニットの攻撃範囲の管理がめんどくさいと言い続けているのに、その複数版について考えるのを要求されるのは「苦痛」です。前述の通り、メティオ以外のユニットのことも考えているのでともかく面倒なんですよね。
こういう配置は「広範囲攻撃司祭がまとまっているのでまだマシ」
そして、ここまで話した「攻撃範囲の見えないことによる問題」の一番ダメなところは、マップの難しさなどに貢献するはずの新要素(広範囲攻撃)が攻撃範囲表示がないせいで、ただただストレスに変換されているところです。このせいでたとえマップが純粋に難しいものでも「これは難しい」と感じる前に「めんどくさい」と思ってしまいます。攻略のモチベを削ってしまう訳です。
プレイをしている際中、上記の仕様の問題以外に「初期配置の変更ができない」、「村人の助言が遅い」、「第2部に味方斧ユニットがいない」などなど細々とした不満が積み重なっていました。結果プレイ中に「マップを攻略する楽しみ」が失われ、最終盤は「ゲームを終わらせるために面をクリアする」といったレベルまで心がすり減りました。
まぁこれは比較的新しいFEを既にやっている人間の感想なので「昔の作品の仕様とかが合わんわー」というのは当然だと思います。これらから細かい改良が重なって今の面白い作品が作られているので、そういう点ではその礎となった過去のFEには感謝しております。ただ、近年のFEに慣れているような人間が安易に触れるには危険な作品だとは思いました。
4.シナリオについて
感想の方がターン性シミュレーションとしての話ばかりでシナリオについて語るのを忘れてました。個人的に言うと「もうちょっと面白く出来なかったか?」という所ですね。仲間だったハーディンが暗黒皇帝になってしまったという部分を主軸にした展開自体は良いと思うのですが、特に気になったのは第1部の敵キャラの扱いですね。
第1部で倒した主要キャラの皆さん
・ミシェイル → 生きてた
・カミュ → 生きてた(本人はシリウスという別人と主張)
・ガーネフ → 復活した
・メディウス → 復活した
上記が問題の方々です。これを見せられると、私が頑張ってプレイした第1部ってなんだったんだよ!?ってなりませんか。私はなりました。こういった「実は生きてた」の展開は1人くらいがやればいい話で、敵の複数人にこれをやられると正直困ります。
ただ、わざわざ前作のキャラを引っ張り出すほど新規の魅力あるキャラが書けなかったのかというとそうでもないように思いました。かの有名なラング将軍のキャラ立ちは良かったですね。戦闘前会話も楽しめましたし。
実際プレイするとラング将軍のこの台詞の面白さは倍増しますね
後はシナリオの都合に引っ張られ、マップに第1部のものの流用が多かったのもなんとかして欲しかったです。プレイしていて「もう見たマップや…」ってなるのはモチベ低下に直結するので。(どちらかというと当時のソフト容量の都合の方が大きかったのかもしれませんが)
5.おわりに
『紋章の謎』の第2部をプレイした感想は以上となります。『暗黒竜』をプレイした際には(苦しい部分もあれ)結構楽しめたのですが、本作は少々厳しかったですね。何よりも仕様が。
万が一、本作を今から初見でやりたいと思っている方は是非攻略を見てください。私は基本的に何も見ないでやろうとしたのですが、第20章あたりで諦めて見ながら進めました。各種説明不足な仕様が多いのでそれを補足して遊べば、私よりちゃんと楽しめると思います。
私は少し時間を空けたら、今度は『聖戦』をプレイしたいと思っています。ただこちらは元から癖の強い仕様で有名なので、どうにか頑張って楽しみたいと思います。ここまで読んでいただきありがとうございました。次回にご期待ください!
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