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日本株で2ヶ月で年利20%を達成した時の話
日本株に投資して年利20%ほどを出した時の話をしようと思う。最初に断っておくが、「この銘柄がいいですよ」などという個別の銘柄推奨をするわけではない。あくまで私の『体験談』を語るだけ。
日本株への追い風
私は株に投資しているが、その7割は日本株である。
去年の夏頃まではほぼ9割日本株だった。別の記事でも書いたが、日本株に頼るあまり令和のブラックマンデーの猛威を直撃してしまったため、リスク分散を考えて7割ほどに減らしている。
世間一般では”オルカン”や”S&P500”がもてはやされ、「やっぱ米国株だよねぇー」という風潮が強いように思う。しかし、私はそれでもポートフォリオのほとんどを日本株で埋めている。それには私なりの考えがあるのだ。
2025年2月現在、アメリカの関税のことや日銀の金利引上げ、インフレ再燃懸念、中国経済の失速などの不安要素が入り乱れているため日本株はあまり動けずこう着状態にあるが、2024年の7月ごろまでは絶好調そのものだった。
少し時をさかのぼり、2023年12月の暮れごろ。
日経平均株価は32000円~33000円ほど。
アメリカの株高、東京証券取引所の「PBRをあげなさい!」との一喝の声、ウォーレン・バフェットさんの日本来日&商社株買い、M&Aの活性化などで日本株は2022年から28%も上昇していた。この時点で日本株を多く持っていた私のような人はだいぶ恩恵を受けていたと思う。
日本株に明らかに追い風が吹いていた。
そして金融界では、とある単語がトレンドワードになってきていた。
「砂漠へ行こう」超えは近い!
砂漠へ行こうとは、昭和のバブル期の日経平均株価の過去最高値である
38915円=サバクヘイコウ のことである。
証券業界ではこれが合言葉であった。
バブルがはじけ、日本経済は奈落へ転落・・・
失われた30年とかなんとか言われ、GDP成長率は低迷、
デフレの沼にはまり、株価が上がらない日々が続いた。
アメリカはもちろん、中国も韓国もイギリスもドイツもどこもかしこも株価は基本的に右肩上がりだ。たまに暴落や金融危機が来るが、やがては回復し過去最高値を超えていくものだ。
しかし、日本はバブル崩壊からなんと30年以上最高値を更新できないでいた。
これは世界で見てもめちゃくちゃレアだ。
実はほかにも株価が上がらない国はある。ロシアとギリシャだ。この2ヵ国は2008年のリーマンショック前につけた最高値を更新できていない。
ロシアとギリシャはともかく、仮にもGDPランキング世界第3位を誇る(2025年現在はドイツに抜かれ4位になったが…)我が日本が「更新できない期間ランキング」でトップとはとんでもないことだ。こんなにいい国なのに…
"砂漠へ行こう=38915円"は長い間、日本が脱出できない沼の水面のような数字だったのだ。
しかし!2024年にはそれを超えることができる!!
この勢いならいけるぞ!!
金融界ではそんな熱い声が徐々に多く聞こえるようになってきた。
私は2023年暮れの時点で確信していた。
「日経平均は必ず最高値を更新する」と。
この上昇は嘘ではないと。
投資の世界に絶対なんてものはない。
いつ暴落がくるかも分からない不確実な世界である。
でも!それでも私は確固たる自信があった。
そして、私がとった行動は
ETFを全力買い
である。日経平均株価に連動するETF、ブル2倍ETF、あとは日経平均株価指数に大きいウェイトを占める大企業の個別株を全力買いした。
資産の95%くらい突っ込んでいた。ETFとはいえ分散が効いてないかなり危険な投資だ。
日本株の上昇の勢いが嘘ではないと確信していた理由は以下の5つ。
コロナ後からインフレが定着しはじめたこと
日本企業は企業価値を考えてもさすがに割安すぎること
アメリカと中国の新冷戦により、日本の存在価値が高まること
なんだかんだ日本は他国に比べある意味政治的に安定していること
バフェットさんが言うなら間違いない!()
ただ、これは私の愛国心のようなものもあったかもしれない。
かつて世界の時価総額ランキングトップ10をほとんど日本企業が占めていたあの時のような、強い日本を見てみたい…
希望的観測というやつだ。日本経済復活の光を望んでいたのかもしれない。
そして2024年2月22日
ついに、日経平均株価は過去最高値を更新したのだ。
東京証券取引所ではくす玉が割れ、紙吹雪が舞っているのをニュースで見た。
私は思わず証券アプリでチャートをスクショした↓
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私が保有していた日経平均ETFや、日経平均に多くウェイトを占める個別株はグンと上がり、2024年はじまって2ヵ月で20%ほどの含み益となったのだった。
儲けが出たことより、もっと単純に嬉しかった。
やっと日本が沼から出られたのかと。
失われた30年が終わったのか、もしくは終わりかけなのか。
私はまるで阪神タイガースが優勝した時の阪神ファンのごとく喜んでいた。
(ちなみに2023年は阪神タイガース優勝だった)
帰り道、スーパーで鯛の刺身を大人買いして帰ってやった。
過去最高値を更新した後も日経平均は割と堅調な動きで40000円の大台を突破した。私はある程度利確したりして日経平均ETFは数を減らしていたが。
しかし喜びも束の間、令和のブラックマンデーに襲われてぴえんするわけだが…
今回のこの投資で学んだこと
それは、チャンスを確信したら一気に攻める
ということである。
先ほども言ったが、投資の世界に絶対はあり得ない。
今回は結果論として成功に終わったが、もし2024年の初頭に日本経済をゆるがす何かの大事件が起こっていたら、日経平均は更新できていなかっただろう。私も鯛の刺身をほおばることができていなかったはずだ。
しかし、30年ぶりの過去最高値は遅かれ早かれ、必ず更新できると確信していたので、多少の事件があってもその時期がずれるだけで、いずれは上がる確率が高いと考えていた。含み損が出ても耐え続けると心に固く誓っていた。
ここまで強い信念と確信で持ち続けられたのが今回の成功のきっかけになったと思っている。なによりも今回は燃える愛国心が下支えしてくれたわけだが(笑)
今回は30年ぶりの最高値という私のようなバカでも分かりやすいイベントだったが、今後投資対象を選ぶときは、この時のような信念と情熱をもって投資を行おうと決意したのだった。
そして今でも日本株に多く投資を続けている理由は、もちろん愛国心からというのもあるが、
私は日本経済の復活、かつての強い日本の再来を期待せずにはいられないからだ。デフレからインフレ、賃金上昇、長引く新冷戦、少子高齢化、AIの普及....
先はますます読みづらくなってくるが、日本には追い風がまだ吹いていると考えている。