祝辞
Kさん、ご結婚おめでとうございます。
ご両家の皆様にも、心よりお祝い申し上げます。
私は新郎の幼馴染で、その出会いは私たちが3歳の頃まで遡ります。
親しみを込め、Kくんと呼ぶことをお許しください。
Kくんは、クラスは違えど幼稚園、小学校、中学校と同じ学校へ進学し、時には青タンを作るような喧嘩をしながら、今に至るまで、物理的な距離が離れても最高の友であり続けてくれました。
成人してからも、私が少しでも泣き言を漏らせば、夜中だろうが颯爽と私をカラオケに攫ってくれましたね。時にはカブトムシを狩りに行ったり、マス釣りをしたり、デイキャンプを企画してくれたり、インドアな私をアクティブに外へ連れ出してくれました。
Kくんは私の童心そのものです。
社会人生活が板についた今、私たちの話題といえば、仕事や恋人との暮らし、旧友のことばかりです。
私が時々、SNSで見かけた面白い画像や街で出会った変なものの写真をLINEで送るのは、「あの頃の」Kくんのままでいるか、童心を試しているのです。
変わらないでくれ、とワガママを言っているように聞こえるかもしれません。
でも、これから夫としての顔や父としての顔を持つかもしれないKくんの、体が大きくてランドセルが背負えなくなった小学生の頃の面影を見られなくなることほど寂しいことはないのです。
これから始まる新生活、要らぬ心配も多い性格とは思いますが、何事も楽しみながら、穏やかで温かい家庭を2人のペースで築いて下さいね。
Kくんは、人の幸せを自分の事のように喜べる漢であると同時に、幸せになることを望まれる漢でもあります。そう望む一人として、私は今日も、「何か面白いことはないか」とネットサーフィンを続けています。
コレぞ、というものが見つかった時、またKくんに共有するでしょう。
その時には、ぜひ少年に戻ってくださいね。
末永く、お幸せに。
竹馬の友より。