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オフィスでしか満たされない「社会的欲求」とは
緊急事態宣言が解除されて、約2ヶ月が経ちました。街の人出を見る限りでは、オフィスに出社する人が増えてきた印象ですが、とはいえリモートワークを継続している人も多いでしょう。
それにしても、リモートワークの向き・不向きは人によってさまざまですよね。僕自身はと言うと、コロナで半強制的に在宅勤務をはじめ、家での仕事も意外と捗るんだなぁ‥‥と気付いたタイプです。
コロナ前を振り返ると、「あのとき家で仕事すれば良かった」と思うシーンがいくつもあります。
台風で電車が止まってしまった日も、2~3時間かけてヘトヘトになりながら出社していました‥‥。もしリモートワークに切り替えていたら、もっと生産的に仕事ができたはずです。
「ルールに定められていないから」と諦め、何も考えずに行動してしまっていたのは良くなかったと思います。常識を疑い、何が正しいかを考え続ける。コロナはその大切さを改めて教えてくれました。
注目すべきは「コミュニケーション」や「イノベーション」ではない
さて、出社とリモートの割合は、今後どうなっていくのでしょうか?
それぞれのメリット・デメリットは、メディアでもたくさん語られてきましたよね。
オフィスに出社しなくなったことのデメリットとして巷でよく言われているのが、コミュニケーション機会やイノベーション機会の喪失です。
ただ、コロナ前のオフィスでこれらが十分行われていたのか?と問われると、どうでしょうか。実際は、ほとんどの企業ができていなかったのではないかと思います。
たとえオフィス出社に戻したとしても、何かを工夫しなければ結果は同じです。本質的な課題は出社かリモートかではなく、もっと別のところにあるのだと思います。
むしろ危惧すべきなのは、従業員の会社への帰属意識が低下していることです。
これは、あらゆる会社でコロナ前よりも明らかに悪化しているので、極端に言えばオフィス出社にするだけで解決できる、と僕は思っています。
社会的欲求が満たされてこそ、従業員は安心して働ける
僕たちはオフィスにいるとき、無意識のうちに心理的安全性を担保されています。
周りに同僚がいる環境で仕事をするだけでも、他者に受け入れられ、必要とされている感覚を抱くことができます。簡単に言えば、自分が何者であるか?をしっかり認識できることこそ、仕事をする上で最も大切です。
マズローの欲求五段階説に例えると、「社会的欲求」を満たすことがオフィスに求められる一番の役割だ、と僕は思います。
もしもあなたのチームに、どことなく元気がないメンバーがいるとしたら、会社への帰属意識が薄れているのかもしれません。しかも、そういう人に限ってリモートワークでもちゃんと仕事できているケースが多いんです。
たとえコミュニケーションを増やそうと、イノベーションを促進しようと、「自分はどこにも所属していないんじゃないか」という不安や寂しさがあっては、仕事における充足感を感じることはできません。
まずは従業員の「社会的欲求」を満たし、帰属意識を高めた上で、コミュニケーションやイノベーションの課題について議論するのがベターです。
47はワークプレイスの総合コンサルティング企業として、こうした課題をお客さまと一緒に解決していきます。そして、一人でも一社でも多くの「はたらくを良くする」お手伝いができたら、と思っています。