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【スライド作成】プレゼン資料のリード文で9割が決まる話

「この資料、結局何が言いたいの?」

新人コンサルタントの頃、私はよく上司にこう言われた。

パワーポイントで資料を作成する際、スライドのタイトル下にリード文を記載する。

リード文とは、このスライドで伝えたいことを要約したような文章のことだ。(「ような」という表記は後続で「単なる要約文ではない」と定義しているため、このような表記としている)

例えば、以下のように使う。

例:

タイトル

〇〇市場におけるAI導入状況について

リード文

『〇〇市場におけるAI導入状況は、〇〇社の〇〇なAI技術により、急速に拡大している。』

リード文は、スライドの要約であり、結論を最初に示すことで、読み手の理解を助けるものだと私は思っていた。

しかし、上司は「リード文は単なるスライドの要約ではない」と仰っていた。

ハァ?

リード文はスライドの要約ではない?

上司曰く、リード文は単なるスライドの要約ではなく、スライドで最も伝えたいことを記載するものらしい。

そのため、リード文を最初に作成し、結論を最初に決めてから、その結論を説明するためのコンテンツを後から考える。

資料を作成する際、どうしてもコンテンツを先に考えがちだが、結論を先に決めることで、資料の軸がブレずに、読み手に伝わりやすい構成になる。

なぜ、リード文で9割が決まるのか?

リード文は、スライドの結論を最初に示すものだと述べた。

ということは、リード文を見ただけで、このスライドで何を伝えたいのか、伝えるべきことなのかの判断ができるということだ。

上司は、私が作成した資料のリード文を見ただけで、この資料の良し悪しを判断していたと共に、報告会の行末を予見していた。

だから、「リード文に魂を込めて資料作成をしろ」と、よく言っていた。

上司の仰る意味が、当時の私はあまり腹落ちできていなかったが、今では痛いほど理解できる。

失敗談と学び

私がコンサルタント1年目の時、あるプロジェクトでプレゼン資料を作成することになった。

その時、私はリード文を単なるスライドの要約だと捉えていたため、以下のようなリード文を作成した。

タイトル

〇〇市場におけるAI導入状況について

リード文

『〇〇市場におけるAI導入状況は、〇〇社の〇〇なAI技術により、急速に拡大している。』

ぱっと見何も問題ないのではないか??私は特に懸念なく上司レビューに出した。

上司レビューの結果は以下。

「拡大しているのはグラフとか見れば誰でもわかる。あなたはこのスライドで結局何を伝えたいんですか?何のためにこのスライドを設けているのですか?」と指摘されてしまった。

タイトルとリード文だけを作成した私にとっては軽くオーバーキルである。

続いてこうだ

「拡大していることを伝えたところで、クライアントは何も判断できませんよ。それはあなたの調査結果をただサマリーしただけで我々がやるべきことはその先のアクションを促す提案です」

「他の誰かに任せても恐らく似たような文章は出来上がると思う。拡大している事実は明白だから。この市場拡大を受けて、あなたはどう思ったのか?それが資料に出ていない。」

連続攻撃だ。

こんなようなことを各スライドで指摘を受けた結果、徐々にプレゼン資料のストーリー構成スキルが向上していき、伝えやすい資料づくりができるようになっていった(気がする)。

経験を積んでいくうちに、スライドのリード文以外のパーツ(主にコンテンツ部分)は「本当に伝えたい内容」の付加情報的ポジションであることに薄々気づいていく。

確かにそうだ。我々が伝えたいのは一つの論点であり、コンテンツ全体ではない。言われればわかるが、自覚するまでに時間を要した。

試行錯誤の末にたどり着いた結論

その後、私は様々な資料を作成する中で、リード文の重要性を痛感した。

リード文がしっかりしていれば、資料の構成も自然と決まってくるし、読み手にも伝わりやすい資料になる。

逆に、リード文が曖昧だと、資料全体がぼやけた印象になり、何を伝えたいのか分からなくなる。(同時に上司からの指摘地獄を味わうことになる)

試行錯誤の末、私なりに「読者にバシッと意図を伝えるためのリード文」の作成方法を確立していった。

リード文はストーリーの軸

リード文は、スライドの要約ではなく、相手のネクストアクションを考慮してそのページ(スライド)で最も伝えたいことを記載するもの

だからリード文だけでまずストーリーを構成し、上司レビューに出してもいいぐらいらしい。

上司曰く、コンテンツ部分は書きたい内容を四角形のオブジェクトでペタペタおいておくレベルでまず早急にレビューに出して欲しいとのこと。

こうすることで、早急に資料作成の軸を確認、また認識のずれなどを修正できる。

この方法はコンサルタントだけでなく、資料作成を行うあらゆる職種で通用する方法だ。

最後に

今回は、プレゼン資料におけるリード文の重要性について解説した。

今回の内容を参考にして、読者の心に響く魂を込めたリード文を作成し、分かりやすい資料を作成して欲しい。

※本記事の内容はあくまで私の上司の考えなどに基づいた内容です。資料作成の考え方は人それぞれです。あくまで一例として捉えてください。

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