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さっぽろ 日めくりカレンダー No.004
2025.2/11~2/20 (奇数:〇遥々岬 偶数:●さいさい)
札幌を舞台に繰り広げられる摩訶不思議な物語を、
《詩(し)りとり》形式でXにて毎日連載中🌇
言葉がつながり、物語が紡がれる――。
「に」→「い」
にべもなく 世間話もしない
それでも傍にいるだけで 癒される
そんな君が 愛しくてたまらない
「い」→「ら」
インディゴブルーの靴を買ったの
今日はどこに連れていってくれるのかしら
「ら」→「へ」
ラスク トゥロン
クラッカー チーズ
私のものは ひとつだけ
残りの三つは 君のもとへ
「へ」→「む」
ヘミングウェイの小説を読みながら
文学にどっぷり入り込む
遅めのティータイム
「む」→「い」
昔話をねだるとき
肩まで布団をかけなさい
「い」→「ね」
イカスミパスタを無邪気に食べるわたし
こんな日もあってのよね
「ね」→「し」
猫のおみ足を にぎにぎ
無表情のまま されるがまま
もう少し 味わわせてね
猫は毛布を こねこね
目を瞑って 気持ちを込める
洗濯物は あとまわし
「し」→「て」
しりもちを着いていた
氷の上 この時期にこんな雪が降るなんて
「て」→「う」
手にリード
チーフはお利口
引っ張ることなく
たるませる余裕
「う」→「う」
海の見える喫茶店
前から気になっていたの
でもね 早く帰らなきゃ叱られちゃう