
男闘呼組のこと。20
昭次くんが歌うなら、私はどこへでも行く!
つもりだった。
その気だけは余るほどあったけど、やはり家庭を持つと、そこまでの自由が確保できない。
Little blackdress Ryoちゃんとのライブがあることも、インスタを通じて知ったけれど、
それじゃ行こうか!とはならず。
気持ちだけは飛んで行きたかったけど。
昭次くんが…
ギター持って歌うんだ…
それだけで涙が止まらなかった。
その昔、男闘呼組が成人式を4人合同でお祝いしたとき、
昭次くんが言った。
成人式なんて形だけの式典には行かない。
友だちと酒飲んでるほうがいい。
どうしても行けと言うなら、ボロボロのTシャツにボロボロのジーンズで鼻水垂らして行ってやる。
私にはなんだかよくわかりもしないのに突き刺さった言葉で、
それを聞いたのは中学生のときだったけど、なぜか強烈に覚えていて、
自分の成人式に参列しなかったのだ。
今、40歳をとっくに過ぎて思うのは、
バカだなぁのひと言だけど、
あの頃の私には、彼等の生き方や言葉が基準だったのだ。
そこまで私の人生に影響を及ぼした人が、またステージに戻ってきたのだ。
言葉にならないよろこびと、
そこへ出向いて行けない自分の環境のもどかしさ。
でも目標ができた。
よし、もっと稼いでライブへ行こう。