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あなたは天使ではないけれど

一日一度も音楽を聴かない日、というのが多分ない。朝の化粧時間、ヘアセット時間、電車内、風呂、寝る前。どこかしら必ず聴いている。自分にとって音楽を聴くことは日常に織り込まれた動作であって、一種のルーティンなのかもしれない。

12月になり、各種サブスクが今年の音楽のまとめを始めた。わたしの使うサブスクはLINEミュージック。この時期にはこの曲を一番聴いていたとか、この日に一番曲を聴いたとか(ちなみに6月5日だった、調べてみたが、ただゼミに行った日だった、謎)、年間ランキングとかを出してくれる。

こういうふうに、目に見える形で聴いてきた曲を並べられると、いろんなことを思い出す。特に、わたしは気に入った曲を無限に聴きまくるタイプなので、その時期のことがありえないくらい鮮明によみがえってきて、うれしかったりちょっと切なかったり。


今年のよく聴いた曲ランキングは、1位が、more than words/羊文学、2位が、永遠のブルー/羊文学、3位が、死んでくれ/Galileo Galilei、だった。
そのうち、上位2つについて書きます。なぜなら、今年は本当に羊文学にお世話になったから。大切なアーティストが一つ増えて、うれしいから、記録に残したいなと思います🐏


more than words/羊文学


去年くらいから羊文学を好きになり、今年はずっと聴きまくったので、羊文学が年間トップアーティストだろうなあと思ったし実際そうだったのだが、聴いた曲トップがmore than wordsとは思わなかった。


これは今年の9月1日にリリースされた新曲。
このときわたしは、悶々とした問題をいくつか抱えていて、そうした問題を一つずつ片付けているところだった。
この日の朝は、ひとつ抱えていた問題に答えを出した日。完全に解決はしないけれど、自分の中でしっくりくる形でおさめたあとにこの曲を聴いて、なんだかすごく勇気が出た。
リズムよく鳴るバスドラムの音、音は少ないけれどはっきりとしたイントロに、とてつもない凛々しさを感じた。出した答えに対して、それでいい、そのままで行けと言われている気持ちになった。
「分からないことが多すぎる世界じゃ 賢いふりをしても傷ついたりする」という歌詞、9月1日のわたしにとってお守りみたいな言葉。


永遠のブルー/羊文学

これは、リリースしてちょっと経ってからめちゃくちゃ聴いた。
なんか多分、今年の夏の終わりから秋にかけてとにかくわたしは悩みまくっていたのだと思い出す。なにをそんなに、と思うが、迷い悩んでいて、解決策を探すのに必死でいろんなことを考えていろんなことをした。そうやって答えを見つけようともがけるところは、わたしの強いところだと思うのだけれど、やっぱり徐々にめげていくし泣きそうになる。

そんなとき、永遠のブルーの歌詞に衝撃を受けた。「強く生きなくちゃ守れないよな でも陰では泣いてもいいよな」
いいのか、と思ったし、いいよな、と思った。泣いちゃ駄目だ、かっこわるいし、しょうもないし、と気を張り続けていた自分にとって、風穴が開くような言葉だった。
ただ単に泣いて良いというだけではなく、「強く生きなくちゃ守れない」というところを明言化してくれたのがうれしかった。

わたしはずっと、強くならなくちゃいけない、と言いながら生きてきた。人は最後は一人だから、一人でも生きられるように強くなきゃいけない。強さをずっと目指していて、今も目指している。
それを人に言うと、強くならなくていいんだと言ってくれる。それはうれしい。そうだよなとも思うし。でも、強くあろうとするわたしを否定されているような気持ちになって、少しの虚しさを感じる瞬間もあった。

だから、強くなくちゃ駄目だという気持ちをまず肯定してもらえたことがすごくうれしかったのだ。自分が強くなくちゃ守れないものがわたしにもたくさんあって、その上で泣いたっていい。こういう、強くてやさしい言葉を言える人間にずっと憧れている。塩塚モエカ、本当にすごい、憧れです。



今年、羊文学のライブ「if i were an angel,」に行った。塩塚モエカは「このツアー名は、"もしわたしが天使だったら"という意味で。本当は天使じゃないよっていうことなんですけど」と言っていた。
確かに彼女は、天使ではなかった。天使なんかよりずっと鮮明で、地に足をつけた確実な存在で、力強いパワーがあった。
わたしにとって羊文学は、そうだな、なんか、励まされるっていうより、背中を押してくれて、一緒に走ってくれる存在。勇気をくれる、希望みたいな存在。


今日届いたアルバム、「12 hugs(like butterflies)」もあまりにも良かった。これからもずっとずっと、わたしに勇気をください。

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